2008.12.12 Fri
46ELのジャッジメント。
この車両の初年度登録は昭和39年ですから本国で数年を過ごした後、1960年代に入ってから日本にやってきた車両な筈ですが、最初に登録された都道府県から大きく他県に移動していない為そのSTORYがはっきりしています。
当時ハーレーは非常に珍しかった車両だと思いますし、地元の旧車会界隈では知られた車両であったという事も頷けます。
実際数年前までは前オーナーが走らせていた車両ですので近年に独自にモデファイされたところも多くあります。たとえばヘッドライトやホーン、シートといったものはここ10年以内に変更されたもののようですし、F/Rフェンダーなども林さん曰く鉄板から作られたものだと思う、との事でした。
フレームは30年代の純正で間違いないようなので車検証にある元々のエンジン形式"39EL"は、エンジンのトラブルかなにかで国内登録後"46EL"に積み替えられていると見るのが正しいのではないかと思います。
ナックルに多いというフレームのクラックもご多分に漏れずダウンチューブに入っており、フラットバーを溶接しての簡易修理が行われています。その為エンジンが押されフレーム・シートポストとロッカーティンカバーが干渉する程近づいており、これもナックルに多い症状だそうです。
圧巻はリアシリンダーで、シリンダーベース付近でぐるりと溶接されクラックが入ったモノを修理して使っていたようなのですが、当時パーツの入手はそうそう簡単なものではなかったでしょうし、"どうしても走らせる"、という執念のようなものが見てとれます。
ミッションはサイドカー用の3速でリバース付き。メーターとダッシュはグリーンフェイスのWLA用。キャブレターは日本気化器製。多分元々はバスケットから組まれた車両なのでしょう。
どのパーツがオリジナルで、どのパーツがオリジナルでない、というレベルの話しだと"寄せ集め"でしかない訳ですが、この車両には昭和30年代から日本にあり、その時々のオーナーによって修理され、雨風に晒されながらも今も"ここ"にあるという紛れもない事実こそこの車両の全てだと思います。
それを踏まえた上で今後の方向性を探っていきたいと思います。




- 関連記事
-
- '59y FL 予備検査の準備。 (2013/04/11)
- 46ELのジャッジメント。 (2008/12/12)
- 46EL。 (2008/12/09)
- 「草むらのナックル」~46EL 引き揚げ②。 (2008/12/08)
- 「草むらのナックル」~46EL 引き揚げ①。 (2008/12/08)
| Vintage Harley | 13:08 | comments:6 | trackbacks(-) | TOP↑
>takuさん
遅ればせながら明けましておめでとう御座います。
今年も何処彼処でよろしくお願い致します。
| mie4speed | 2009/01/04 14:54 | URL | ≫ EDIT