2022.11.01 Tue
'89y FXRS カム回りの修理とアップグレード作業〜其の弐。


最終的にトルクアームを装着する為干渉する箇所が無いか何度もチェック。

オイルポンプを装着する上で最も重要なのがオイルポンプシャフトのセンタリングとポンプボディの締め付けトルク。ポンプシャフトを指で回す必要があるので一旦ピニオンギアとオイルポンプドライブギアを外します。

指でポンプギアを回しながらボディ取付ボルトを締めます。スペース的にトルクレンチが使えないので手感での締め付けになりますが、少しでも締め過ぎると瞬間的にギアの回りが渋くなるので最も軽く回る位置で、且つ締め過ぎず緩過ぎずの位置を探ります。

上手くセンタリング出来たらポンプドライブギアとピニオンギアを元通りに戻します。

写真を撮り忘れていましたが、交換するEV-27のカムギアはグリーンの色コードの付いた純正に入れ替えました。

で、カムカバーを装着して規定トルクで締め、カムのエンドプレイを調整します。

この車両にはもとからカムシムが入っておらず、エンドプレイが1.5mm-2.0mm近くありました。稀に入っていないエボの車両を見たこともあるので何とも言えませんが、あからさまにおかしなクリアランスです。

カムシムを選びます。なんだか久しぶりの作業です。エボBTのカム交換作業は久しくやってないです。

.070"からスタートして→.065"→.060"まで薄くして規定値大きめの0.10mmに合わせました。これで必要以上にカムが左右に動くことはなくなります。今回短いスパン(多分)でカムベアリングが逝きかけたのは、このエンドプレイの大きさも関係があるのかな?と少し思いました。

エンドプレイが決まったのでカムカバーを閉じます。その前にアウターカムシールを交換しておきます。ゴム製に交換してあると思っていましたが、純正のスチールのタイプのままでした。

カムシールのインストールにもSSTを使います。誰にでも簡単に真っ直ぐ打ち込む事が出来ます。


オイルラインも一部やり直してポンプ上面がすっきり。

FXRの場合エンジンが揺れる為、予め干渉しそうな箇所には燃料ホースを被せて保護。ハーネスは引っ張り出せる位の余裕を持たせてゆったり繋いでいるので、仮に接触しても問題ないのですが、、DYNA2000iとレギュレターからのハーネスなので、もしもの事を考えての”保険”です。

最後にトルクプレートをセット。S&Sのビュレットオイルポンプはほとんど見えなくなりました。ちょっと残念。

本来であればオイルポンプの上面に2本オイルホースが刺さっているのですが、ここは使わないのでメクラ蓋をしています。ユニバーサルカバーの利点です。

タペットユニットは明日届くので本日は此処迄。それでもぶっ通しで5時間以上の作業量です。オイルポンプ交換は繊細で非常に気を遣う作業。ツインカムならこんな苦労は一切無いのですが、、
続きます。

- 関連記事
-
- '89y FXRS 車体完成。 (2022/11/05)
- '89y FXRS カム回りの修理とアップグレード作業〜其の参。 (2022/11/03)
- '89y FXRS カム回りの修理とアップグレード作業〜其の弐。 (2022/11/01)
- '89y FXRS カム回りの修理とアップグレード作業。 (2022/10/31)
- '89y FXRS 作業続き。 (2022/10/28)