2022.10.11 Tue
GS550Eエンジン〜トップエンド分解。
クイックの作業はXL883Rだったのですが、お客さんがお越しになるまでGS550Eのエンジンを分解する事にしました。というのも半年以上店の床に転がしてあり、蹴躓いて邪魔だったので、この際全バラしてパウダーコートに出しておこうかと思います。


腰上は550で何度も作業しているので慣れています。問題となる箇所も特にありません。

燃焼室はまぁこんなものでしょう。

ピストントップのカーボンは多め。

実動エンジン、という事で入手してますが、長期間放置してあったので最初ピストンの動きが渋かったのですが、ラスペネをシリンダーに流し込んだらスムーズに動くようになりました。

飛び込み作業はXL48だったのですが、ヘッドブリザーからドバドバオイルが漏れる、という事で急遽来店。結局ブリザーボルト2本が緩んでいただけでした。イグニッションキーシリンダも緩んでグラグラだったのでそこも序でに修理。
若いカップルでしたけど、しっかりしたショップで定期的に点検を行うべきだと忠告しておきました。
で、本日のクイックは'03y XL883R。納車してから1000km程走行したとの事。スピードメーターが動かなくなった、という事で修理です。

何故か2003〜2004年あたりの車両でスピードメーターセンサーが壊れる車両が多いような気がします。センサーに付着した鉄粉を除去するだけで直る場合もありますが、センサーの磁力が落ちているともう駄目です。H-D純正なら2万円しますが、社外品なら7千円程ですので交換しておく事が無難。
XLの場合、微妙な位置にセンサーがあり、固定ボルトを外すのはなかなか面倒です。今回リア側マフラーは流石に外しましたが、フロントスプロケットカバーは外さずに作業を行いました。
車速センサー信号をウインカーモジュールでも拾っている為、スピードセンサーが壊れるとウインカーも正常に動作しません。トラブルシュートの際の判断基準になると思います。

で、XL883Rのお客様を見送ってからまたGS550Eのエンジンの続き。シリンダーを抜くのは毎回難儀します。シリンダースタッドの一部が外気に触れる箇所があり、そこに泥や錆が蓄積して抜け辛くなっている事が多いです。シリンダーを抜いた感触だと、4つのピストンリングはしっかり張力があり、圧縮はあったのではないかと思います。

シリンダーベースガスケットの9割方シリンダー側にくっついて外れました。クランクケース側に残るより遥かに手間が掛からないので、これはラッキーです。

ピストン固着は無し。酷い縦傷も皆無で良い状態です。素人さんならこのまま組んでも平気だと判断するレベルじゃないかと思います。IMD製オーバーサイズピストンを在庫しているので、ボーリングします。

クランクも軽い力でクルクル回りますので今のところ問題無いように思います。

取り敢えず腰上の分解が終了。また時間を作って今度は腰下を割りたいと思います。

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