2022.09.15 Thu
'90y FXR T/Mの修理作業完了。

待っていたのはこのカシメバンド。此処だけはカシメで仕上げたかった。フィード側とリターン側のオイルホースはカシメてからキッチリ平行になるよう締まる方向に位置調整をします。平行かそうでないかで全く見た目が変わります。

エンジンオイル、T/Mオイル、プライマリーオイルを入れて車体が完成。


キャストホイール化で使用するタイヤはB/SバトルクルーズH50にしました。

車体が完成してジャッキアップしてシフトをチェックしましたが、以前とほとんど変わらず。2速で強く引っ掛かり、どのギアもシフトアップが渋くて、逆にダウンはスコスコとスムーズに入ります。
手でシフト操作したり、エンジンを始動せずにシフトを入れると全く問題無いのですが、エンジンを始動して駆動力が発生すると途端に入り辛くなってしまいます。
で、プライマリーチェーンを緩めてみたり、

シフターポールのアジャスターを調整してみたり。考えられる事は全てやり尽くしました。

最後に念の為オイルの銘柄を変えてみようかとT/Mオイルをドレン。これはスペクトロのギアオイル。たった小一時間程度のシフトでもう汚れています。ご存じのとおりT/Mオイルはなかなか汚れませんからちょっとオカシイ。
一応それでダメなら①シフタードラムを交換、それでもダメなら②T/MアセンブリーをフルO/H、という作業工程を考えたのですが、また全て分解するのは流石に気絶しそう、、
「ダメモト」の「神頼み」で入れてみたオメガのオイルですが、オイルを入れてからものの数秒、一発でシフトがスムーズに入るようになりました。コレには流石に驚きました。
オメガは自分が通勤に使っている走行距離7.4万キロ、5速マニュアルシフトのアルトにも入れているのですが、オメガに交換してから下手をするとクラッチペダルを踏まなくてもギア鳴きする事もなくスパッとギアが入ります。オメガの素晴らしさは重々承知しているので当店ではずっと取り扱いしてきた訳ですが、今回は本当に助けられました。
まだテスト走行を行なっていないので本当のトコロはどうだか未だ分かりませんが、、

キャストホイール化に従い、今まで流用した事の無いFLH用10キャストホイールだったので、念の為フィッティングをチェックしておきます。タイヤを新品交換したのにホイールが付かなかった、では洒落になりません。


装着してあったスポークホイールからベルトプーリーを外しました。キャストホイール用のボルトとはピッチが違います。

ブレーキローターはFLH専用の星形タイプ。なんだかローターの厚みが分厚い。

一応スイングアームには嵌りました。しかし。。

飛び出たローターボルトが今にもキャリパーサポートに干渉しそう、、スイングアームが捻れたら一発でヒットすると思います。

で、何よりベルトプーリーのベルトラインが出ずスイングアームやリアショックに触りそうな勢いです。
という事はこのホイールを使っているFLHはスイングアームの幅自体がFXRよりも広い、という事になります。個々のホイールのボス幅を計測する事は形状的に非常に困難な為、こうして他車種からの純正流用は「現物合わせ」が基本となります。アクスルカラー合わせだけで装着出来てしまうものもあれば、こうして何もかもが違っていて流用は難しいものまで、イロイロあります。10キャストは初めての経験だったので勉強にはなりました。

ショベル用のキャストも検討しましたが偶々持っていたものはAMA時代のモノで2次ドライブがチェーンスプロケット用でした、、全然駄目。

10キャスト、ダメみたいです、、よくよく考えれば10キャストは諦め、FXR用の純正9キャストに妥協すれば、全て無加工で装着出来ます。フロント側は10キャストでいけそうなので、F:10本/R:9本という組み合わせにはなりますが、それはパッと見てもオカシク無いと思います。

しかし。エボ用の9キャストは残念ながら持ち合わせておりませんのでどうにもなりません。仕方ないので明日はスポークホイールに戻し、出来ればテスト走行を行おうかと思います。

- 関連記事
-
- '90y FXR テスト走行。 (2022/09/17)
- '90y FXR テスト走行とT/Mリカバリー作業。 (2022/09/16)
- '90y FXR T/Mの修理作業完了。 (2022/09/15)
- '90y FXR T/Mの修理〜其の弐。 (2022/09/13)
- '90y FXR T/Mの修理〜其の壱。 (2022/09/13)