2022.08.22 Mon
'93y XLH883 トップエンド組立。

装着にはJIMSのSSTを使いますが、ヘッド単体だと真っ直ぐ挿入されたか容易に目視出来ます。

プッシュロッドカバーのアッパーOリングもヘッドを逆さまにした状態でしっかり嵌っている事を確認します。なおXLHの場合はOリングには必ずラバーグリスを塗付しておきます。

で、シリンダーを組む訳ですが、シリンダーベースガスケットに液状ガスケットを併用する為、ベースガスケットをまずケースデッキに置いてからピストンをコンロッドに装着します。液状ガスケットがピストンリングに付着するのを避ける為の措置となります。

初めて883ccのまま組み直しましたが、シリンダースタッドピッチよりもピストンの方が小さい為、クラクラに首を振ります。よってピストンリングコンプレッサーを使っても前後に大きく揺れてしまう為、シリンダーを挿入するのはなかなか骨が折れました。フロントバンクに関しては5、6回やり直しました。

これは当方流のやり方ですが、一体型プッシュロッドカバーの場合、画像のように4本立てておいてシリンダーヘッドを搭載します。タペットカバーのボルトを手で軽く締めた状態にしておく事が”肝”でして、プッシュロッドチューブが少し自由に動く位にしておきます。

で、ヘッドを搭載。プッシュロッドチューブの先端がしっかりヘッドに刺さっており、且つOリングの真ん中にある事を目視で確認します。最後にタペットカバーがセンタリング出来ているかチェックした後、ロックタイトをボルトに塗って本締めします。
ヘッドを搭載してから、スライドさせるように後からプッシュロッドチューブを入れる事も出来ますが、この車両が最初に犯していたミスのように、ベースやトップのOリングが捻れてしまい、最悪の場合タペットカバーに挟まってオイルが漏れる事となります。
エンジンは単純に「組めば良い」というものではなく、構造を考えベストな取付方法を行なってこそ、ライフの長いエンジンに仕上げる事が出来ます。全て極々当たり前の事ばかりですが、これが出来ていない方が多いように思います。

はー、もう一息。

ロッカーを組みました。あとはロッカーカバーをセットしたらエンジンは完成なのですが、在庫があると思っていたロッカーカバーガスケットが全てビックツイン用でした、、毎度アルアル。

仕方ないので補器類を組んでおきます。何度も言ってますが、インマニは一度キャブレターをセットして必ず!センタリングを行なって下さい。2次エアーの原因の半分は作業手順ミスだと思っています。


エンジントップハンガーを装着する前なら良く見えますし、作業もやり易いです。

で、エンジントップハンガーとエンジンフロントハンガーをセットして、

この年式のXLHはエンジントップハンガーにイグニッションキーが付きます。纏まりは良いのですが脱着が少し面倒です。

マフラーも取り付け致しました。

これでクランキングは行える訳ですが、いつものように一晩寝かせますので今日は此処迄。

続きます。

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