2022.04.07 Thu
'09y FXDL / RG400Γ作業スタート。





次に作業するのはガンマ400。某オークションの個人売買で入手したとの事。10年程眠っていた車両だという事ですがエンジンは実動のようです。
まずはレーシングスタンドが使えるようにリアのアクスルシャフト穴を加工します。以前当店で作業したRG400でも真っ先に行ったのですが、8.5Φ貫通穴に加工しています。

レーシングスタンドにセットしました。レーシングスタンドならどんな力技を使っても車体は安定していますし、リアホイールを駆動してシフトやリアブレーキ、チェーンなどをチェック出来ます。
当店の製品”ボンネビルSPLスイングアーム”には標準でレーシングスタンド用ボスが溶接されていますが、ハーレーでレーシングスタンドが使える恩恵は何物にも変えられないので、絶対に付けたかった装備のひとつです。

因みに外装は中華製のバリーシーンレプリカ。70〜80年代のGPを知っている世代には堪らないカラーリングですね。

最も気になっていたのは1番+2番シリンダーベースからだと思われるオイル漏れ。キックしているだけで床にオイルが落ちる程ですからまぁまぁダメな感じです。クランクケースフロント側はオイルでべっとりしています。




フィルターエレメントはしっかりしています。リアタイヤにサーキット走行した形跡が見られますのでそこそこ手は入れていたのだと考えます。

粉々になったスポンジカスも見当たりません。

ブレーキフルードは完全交換しますが、入っていたフルードは生きていました。


最も重要なコンプレッションを測ります。マルチやスクエア4といった四発は一気筒死んでる位では問題なくエンジンが始動出来てしまったりしますから、まずはともあれ計測が不可欠。

キックしただけで床にオイルが飛び散っています。

各シリンダーの圧縮を計測しました。
1番6.0k / 2番7.0k / 3番7.5k / 4番7.0k。
RG400ガンマの場合規定値が8.0kなのでどれもとどいてはおりませんが走行距離相応に圧縮は落ちてきています。限界値が6.3kなので1番がダメという事になります。シリンダーベースから漏れているので1番2番はダメかも、と思っていましたが、思ったよりはマシでした。まぁ取り敢えず乗ってみるのに、今直ぐにエンジンをO/Hする必要はないと判断しました。※当然ですがトップエンドをやり直すに越した事はありませんが、オーナー様同意の上ですので今回のところはこのままいきます。


ずっと以前にオーダーしていたGS550の純正新品デッドストックのクラッチハブが届きました。すっかり忘れておりました。

インスタにはアップしていましたが、同じくGSの新品デッドストック・フューエルタンクも届きました。これでブルーとレッド2個揃った事になります。海外には日本製旧車の部品を専門に扱うショップが沢山あります。こんなものまで有るんだ、と驚くような事も多々あります。日本国内では新品はまず入手不可能ですし、中古でも恐ろしい値段がついていたりします。当店は海外に豊富な部品商のルートがある為ほぼ何でも入手出来ます。

RG400の作業に戻ります。何処も彼処も油分が無くなり乾き切ってカスカスの状態です。このままでは直ぐにワイヤーなどは切れるので適応適所に油分を入れていきます。


続きます。

追記:今週末の10日(日)〜11日(月)は関東のお客さまのクイック作業が入っております。多忙となりますので他のクイック対応は出来ないかと思います。誠に申し訳御座いませんがご了承頂ければ幸いです。
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