2022.03.23 Wed
'87y FXRT 発電システムの修理〜完了。
時間が経つと印刷文字が消えてしまうのでセロテープで保護。笑


まずはインナープライマリーカバー合わせ面をオイルストーンで”面出し”します。特にショベルヘッドや初期のエボではこの作業が大事です。

28Aのステーターコイルコネクターと32Aではオスメスが反対になるだけで基本的なサイズは変わりません。しかし今回のこのエンジンはコネクター穴の加工精度が悪く、綺麗な”小判型”をしていなかったのでコネクターが挿入出来ず一苦労。
そこで手ヤスリを使ってバリを取り除いて整形しました。


一時間半かけて加工し、何度もトライしてようやく挿入出来ました。当然正規の時間工賃は頂けない作業です、、

いやぁ地味に参りました。



あとはいつもどおり1次ドライブを組んでいくだけなのですが、ドライブを組み上げクラッチプレートをチェックしようとして気が付きました。なんとクラッチバスケットの爪が一箇所無くなっています、、、破片は見当たらなかったので壊れたまま”見なかった事にして組み直した”、という訳です。

それでも普通にクラッチは機能していましたからハーレーは大したものだなぁなんて変に感心したのですが、そのまま放置する訳にはいかないのでクラッチをバスケット毎交換します。幸い当店には中古が2個ありました。

年式なのかモデル毎なのかは定かではありませんが、インナーハブの形状と材質が違います。

装着してあったハブと同形状のものを使いました。スターターリングギアもこちらの方が程度が良いと思います。


プライマリードライブ完成。プライマリーチェーンは”片伸び”しているので次回は交換です。クラッチスプリングの効き強さと言いますか、フリクションプレートの減り具合で調整する穴がA/B/Cと三ヶ所あるのがこの初期エボのクラッチなのですが、スプリングのテンションが最も低くなるBの穴位置で組みました。少しでもクラッチ操作を軽くしたかったので。

アウタープライマリーも面出し。


あとはレギュレターも32Aに交換してエンジン始動。インスタにはアップしましたが、アイドル時で13.5V前後に落ち着きましたので修理は完了です。
なおこの車両は常時ヘッドライトONの車両ですが、初期エボのソレノイド別体型スターターは貧弱ですので、ヘッドライトON/OFFのリレーを入れてヘッドライトOFFで始動出来るようにしておきました。

これでFXRTの作業は終了です。明日からは此方のTC96 FXRの作業に取り掛かります。

先週作業していたFXDXから始まって、ドカティ900SS、このFXRTと3台の車両を仕上げました。流石に疲れも溜まってきたのでこのTC96 FXRの修理が完了したら少し休みたいと思います。
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