2022.03.18 Fri
'01y FXDX カム交換作業〜車体完成。
本当はS&SのT3シリーズを使いたかったのですが、T3はギアドライブカムしか使えないのでT-manのカムが使えません。よってTC88エンジンをチェーンドライブのまま油圧カムテンショナー化するにはSEかこのFEULINGしか選択肢が無いという訳です。

フルキットになっておりこれ一箱で全て事足ります。梱包といい内容といい素晴らしいです。最近のFEULINGは本当に良いです。

T-manのリア側カムに装着されていたベアリングのインナーレースが何故だかFEULINGのアウターベアリングに合いません。何故そうなるのかちょっと分からないのですが、まぁ抜き替えれば済むハナシ。ベアリングレースプーラーを使えば簡単に外せます。
今回の作業では全て油圧プレスを使っていますが、どれもプレスを使うにはハメ合いが緩いものばかり。真っ直ぐ挿入したいので敢えて使っている感じです。

外したレースを見比べれば一目瞭然。当然内径は同じですが外径が異なります。右側の薄いレースを使いました。

ベアリングレースとスペーサーをプレスイン。ここもハメ合いは緩いのでスッと入ります。

カムサポートプレートにもベアリングを圧入します。TC88の場合はSSTを多用するので”ツール勝負”なところがありますが、TC96は簡素化(=コストダウン)されているのでほぼ手組みでOKです。当然ですがTC88とTC96では同じカム交換作業でも倍ほど作業時間が変わります。

カムのタイミングマークを合わせてカムを圧入し、インナーカムチェーンテンショナーをセット。

オイルポンプをピニオンシャフトにセット。カムサポートプレートに接する面にOリングが無いタイプです。

カムプレートASSYをケースにセット。プレートを取り付けするボルトはこのキットには付属しておりませんが、当店に在庫があったのでARPの強化12ポイントで組んでいます。ささやかなサービスです、組み上がってしまえば見えませんけど、、

リア側カムにはアウターカムスプロケットのオフセットを調整するカラーが存在します。いろいろな厚みのカラーが付属しているあたりもとても親切です。

カムスプロケットとピニオンギアのオフセットがぴたりと合いました。

あとはアウターチェーンのタイミングを合わせて各スプロケットをセットして規定トルクで締めます。アウターチェーンとスプロケットがTC96と同じ細いタイプに変わっている事に気がついた方は相当に知識のある方だと思います。

ロッカーASSYを組み立て。



スパークプラグが黒かったし排気でスイングアームが真っ黒だった為、ニードルジェットのクリップ位置を2コマ薄めました。

ガソリンタンクのバイパスホースとホースバンドは遣れていたので交換しました。

結局これだけの部品を交換。

完成。一晩置いてからクランキング→火入れを行います。

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