2022.03.05 Sat
'97y DUCATI SUPER SPORT 900 Final Edition〜メンテナンス。
10年間ガレージで眠っていたという事で、一通りの整備を行います。

長期不動車にいきなり火を入れるのは非常に危険です。エンジン内部の油膜が落ち切っているので、まずはスパークプラグを抜いてキックのある車両ならキックを使い、この車両のようにキックスタートが無い車両はギアを5、6速に入れてリアタイヤをひたすら回します。
オイルポンプがグルグルと回って、エンジン内部をオイルが一巡したであろう頃にバッテリーをセット。火花が飛んでいるか確認し、プラグは抜いたままセルで更にクランクを回します。
その後火を入れる訳ですが、ガソリン点滴式でなんとか火が入りました。乾式クラッチだからか張り付きも無し。
アイドリングはするのですが少しでもスロットルを開けるとストールしてエンストします。腐ったガソリンが入ったままであろうキャブレターは駄目です。エンジンオイルだけ軽く温めて、劣化し切ったオイルをドレンします。
エンジンオイルは赤茶色に変色してましたが、スラッジは皆無でした。

Lツインエンジンのキャブレターはダウンドラフトタイプのツインキャブ。この車両はFCRに交換されています。

外装はアルミやカーボンで出来ており軽量化は徹底されています。ボルト数本で全て外す事が出来て整備性も頗る快適。


ドカティ特有のトラスフレームは隙間が多いので何処からでも手が入ります。

キャブレターが外れました。キャブを逆さまにすると真っ赤なガソリンがオーバーフローしてきました。しかし、10年もの間停めたままで火が入るというのはダウンドラフトキャブレターならではだと思います。キャブレターが真上を向いているのでジェットにガソリンが溜まり難いという事だと思います。
ホリゾンタルタイプであれば、まず100%フューエルラインのOリングから漏れます。

流石にボディは汚れています。


フロートチャンバーの内部も比較的綺麗でした。






様々なケミカルを使って全ての流路を掃除して組み上げました。キャブボディも思いのほか綺麗になってスッキリ。

キャブレターをインマニにセットしてスロットルワイヤーを組みました。

早速エンジンオイルを入れて火入れしたかったのですが、オイルフィルターエレメントを交換しない訳にはいきません。ドカティ用のフィルターエレメントや特殊なスパークプラグなど在庫している筈もないので本日のところは此処でストップです。

トラスフレームは見慣れないので不思議な感じがします。エンジン自体がフレームの一部となって剛性を高めています。900ccありますが、雰囲気的には国産250cc位のボリューム感です。
整備が終わったら一度乗ってみたいのですが、ドカはよく壊れると聞くしレアな車両なので辞めておこうかなぁ、、

続きます。

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