2022.01.28 Fri
FXR、FXR、FXR。
ボンネビルでの300km/h転倒以来、寒いと脊髄を痛めた後遺症が出るので毎年辛いのですが、今年は特に酷くて首を回して後ろを振り向けない程。ですのでクルマや単車に乗っても後ろを目視する事が出来ない為、正直危なっかしいです。実際十年以上契約している駐車場で、ハイエースをバックする際、思いっきりぶつけました、、
ですから単車に乗るのは必要最小限に留めていますが、それでもエンジンを触った車両は出来る限り自分でチェックしたいので、なるべく暖かい日を選んで短い距離を走行しています。

TC96エンジンは排気量が1500cc以上あるにも関わらずストックの状態では速くはありません。低速トルクも排気量の割には薄いと思います。
ツインカムエンジンをコンバートしたFXRは車体が軽いのでストックモーターでも正直必要十分な速さとパワーを誇りますが、吸排気点火程度では極低速域でのトルク感や高回転域での伸びの無さを感じます。
この車両は全て自分が手を入れて造った車両なのでよく分かるのですが、TC96ダイナに比べれば40-50kgは車重が軽い為、ダイナと乗り比べれば軽快です。キャブレターもFCRで下から上までモーターのように回るのですが、正直トルク感には欠けていました。エンジンはスムーズに回るのですが、回っているだけ、みたいな感覚です。
しかし、今回T-man 555TQに交換して低速〜中速のトルクが太くなった事により、とても乗り易くなっています。
”速い車両”というものは、実際スピードメーターやタコメーターを見て気が付くものではなく、乗っていて以前に比べブレーキの制動距離が短く感じたり(速度が上がるスピードが速いので、自分が体感している速度感と実速が異なる為)、ギアを頻繁に変えなくてもオートマチックのようにスロットルだけでほとんど乗れるようになります。
なんだか以前に比べて車体が軽く感じる、というのがお客さんから最も多く聞く言葉ですがおっしゃるとおりで、そう感じて頂けるようであれば、そのチューニング方法は間違っていません。
レースでは7000rpm、300km/h近い速度まで回したりしますが、全てのチューニングの根本は乗り易いかどうかで決まると思います。極低速から最高速度域まで、あの滑る塩の上を”全開”出来るのも車体の扱い易さ故。スピードを出す、出さないに関わらず「乗り易いクルマ=快適で楽しいクルマ」じゃないかと考えます。
正直”湾岸”を狂ったように走っていた時代は既に終わりを告げ、ハードなチューニングというものは今時”流行らなく”なりました。特に新しい車両ではこれから”気持ち良い”を追求していく時代なのだと思います。

でお次はBP87FXR。数ヶ月待ってようやくボルトが届きました。

見てのとおりリアのスプロケットボルトにワッシャーがありませんでした。

届いたボルトで意気揚々と組んでみたのですが、今度はボルト長が長過ぎて合わず。当然ベルトプーリー用のボルトと同じ首下になっている為、チェーン化したスプロケットでは薄くて合わない訳です。まぁ色々上手くいきませんね。

合計4個必要になったウインカーのコンデンサーを何処に入れ込むか悩んでおりましたが、まぁ位置やスペース的にサイドカバーまで引っ張るのは遠過ぎるので、メインハーネスに絡めました。よって配線チューブでは収まらないのでいつもの欧州車用布テープで巻き上げました。
日本車だとビニールテープ巻きが標準ですが、ハーレーでは使わない手法ですのでいまひとつパッとしません。しかし今回は他に良い施工法が無いのでこの方法に落ち着きました。まぁ気にならない方には全く気にならないところかと思いますが、、
FXRの場合に限って言えば、バットランドのイコライザーひとつで動作するLEDウインカーにすればハーネスを何も弄らなくて済む為、それがベストだと思います。

デジタルスピードメーターも配線してますが、最終的にどこにセットするのか決まっていない為配線はカットせずに丸めてあります。NESSサイドカバーだとこれでも収まるので助かります。笑

取り敢えずイグニッションコイルの上に両面テープで貼り付け。公認所得時必要になりますので一応見える位置に。

車体はほぼ完成。あとは明日〜明後日外注さんから仕上がってくるであろうリアブレーキマスター加工が届いたら、組んで終わりです。来週以降で関東の陸運支局へ持ち込む段取りを行います。


オマケの画像は此方↓
この先もFXRが複数台続くのですが、最近のトレンドはこの油圧クラッチ。知らない方には是非一度使って頂きたいほど素晴らしいタッチと軽さになります。
お値段は安くはありませんしクラッチマスターも必要になるので出費は嵩みます。しかし、一度握ったらもう無しではいられない程。当店イチオシのパーツです。

OD6用と、DD5/DD6/H-D5spd用とはモノが違うようなのですが、違っていたのはこのプッシュロッドのシャフト長でした。サイドカバー本体は全く同じモノですね。

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