2022.01.21 Fri
'87y FXRT〜仕上げ。

ピリオンシートは前側でリアフェンダーに2ヶ所、後側はシーシーバーの裏2ヶ所と、同じくリアフェンダー1ヶ所で固定します。

通常日本仕様の車両だとイグニッションを一度回した位置で始動するとヘッドライトOFFのままエンジンが掛かり、そこからもう一段回すとヘッドライトが点灯するという構造になっています。キーシリンダーの3極を組み替えればそのように出来るんじゃないか?と考え配線を入れ替えてみます。

??普通は赤と白と緑のハーネスが繋がっているのですが、この車両では赤と白とオレンジになっています。

どうやって繋ぎ変えてもヘッドライトは点灯したままとなり、イグニッションONで通電する配線にヘッドライトの配線も埋め込まれてしまっているようです。因みにオレンジの配線を外してもなんら変化はありませんでしたのでオーディオの電源なのかもしれません。本国仕様と日本仕様はハーネスが違うようです。

ショベルヘッド〜エボリューションの車両で壊れる確率が高い部品がこのスターターリレー。これが壊れるとスターターボタンを押しても一切反応しなくなるので直ぐに解ります。スターターに直接バッテリージャンプすれば始動出来ますが、普通ジャンプケーブルを持ち歩く方は居ないと思います。

で、当店では新品のリレーを予備でもう一個セットしておきます。リレーは前触れなく突然死亡するのですが、こうしておけばコネクターを差し替えれば直ぐにリスタート出来ます。リレーは2千円もしませんので転ばぬ先の何とやら。

社外バッテリー+端子の真鍮カラーが無意味に太いです。バッテリーストッパーが緩んで、もしも端子がオイルバッグに干渉するとサーキットブレイカーが一発で落ちるので、走行中でもエンジンがストップします。

適正な厚みの真鍮カラーに交換。オイルバッグとのクリアランスは倍ほど増えました。オイルバッグはラバーマウントですので走行中は常に揺れている、という事を認識するべきです。

常時電源の端子がグラグラしていたので手で引っ張ると端子部分から折れました。これは新車からの配線ですので40年近く前のものという事になります。この配線が無いとやはり始動は出来ません。

端子を交換して無理の生じない取り回しにしておきました。ハーネス毎作り直す事がベストですがまた次回。あと当店ではバッテリー端子のボルトにも必ずロックタイトを塗っています。運行前点検を誰もがしてくれる訳ではありませんので。
こうした些細なところは正直見落としがちですが、実際車両が出先で動かなくなるのはバッテリーやレギュレター、ステーターやオルタネーターといった”メジャー所”の大物部品ばかりではありません。つまらないマイナートラブルでレッカーされるのもバカらしいですから、最低限の対策を施しておく事がショップの務めだと思います。

完成。明日納車させて頂く予定です。

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