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MARUMASU Motorcycle Lounge.

2006 - 2022 Specializes in Harley-Davidson / Japanese Classics Maintenance & Speed Pro Shop " The Spirit of Bonneville Salt Flats" Land Speed Racing. / 2010/2011 FIM World Speed Record : 2011/2014 AMA National Champion : 2017 Fastest EV Motorcycle in Colorado Mile Race.

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'87y FXRT〜点火とキャブレターの作業。

今日は晴れて少し気温が上がりました。

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さて、S&S製のトリガーローター(ローターピックアップ)が届いたので早速装着します。

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カムカバー下回りを綺麗にしているとクラッチケーブルが破れているのを発見。ここからT/Mオイルが漏れています。

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原因はここ。クラッチケーブルをストックのタブで固定している為、社外のエキゾーストに当たって溶けたみたいです。

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クラッチケーブルは敢えて固定はせず、フレームダウンチューブ側に逃してクリアさせました。クラッチケーブルは要交換ですが、在庫が無いので取り敢えず応急処置しておく事にします。

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で、点火ユニットをDYNA2000iに交換。

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まずは何も触らないまま火を入れてみましたが、マトモにアイドリングすらしません。なおフューエルホースに噛ませるこの手のフィルターは燃料の落下を妨げる事が稀にあるので当店では使いません。

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まずはジェットの確認から。

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フロートのチェックバルブは問題無し。

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メインジェットは普通に工具で外れない程硬く固着してました。長い間触られていなかった雰囲気です。

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余談になりますが純正のシーシーバーを装着している車両でキャンプなどで積載する事が多いという方は一度シーシーバーの固定ボルトをチェックしてみて下さい。錆びて固着しているか、それとも緩んでいるかどちらかのパターンが多いです。
この車両は緩みはありませんでしたが、錆びないように注油してから増し締めしておきました。

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インスタにアップした動画のとおり、一番手づつメインとインターミディジェットを濃くしていきました。入庫時に確認したところ、スパークプラグがキツネ色でリーンな雰囲気でしたのでリッチに振っていったのですが、順を追う事にバックファイヤーからアフターファイヤーに変わっていきましたので追いかける順序は悪くなかったと思います。

最終的には黒くカブリ気味になるまで焼け方が変わったので、ジェットを交換すると正確に反映されている事になります。しかしアイドルは終始不安定で、点火時期を遅らせたり、アイドリングを下げる、つまりはガスの流速が下がると途端にバラついて調子が悪くなります。これはキャブボディの劣化が原因の可能性が高いと思います。

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序でにプラグケーブルも古かったので交換してみました。劇的な変化はありませんが、それでも少し安定します。ケーブルが劣化すると抵抗が増えて本来のスパークパワーが落ちます。数年に一度は新品に交換しましょう。

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どうにもキャブレターが怪しいので別のキャブレターで確認してみます。

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毎度ですが「結局キャブレターを新品交換したら嘘のように調子が良くなった」という典型的なパターンにハマっているんじゃないかと作業が進むにつれ薄々気がつきます。しかし、出来うる限りの事をやり尽くした上で無いとなかなかキャブレター交換の必要性を謳う事は出来ません。無駄に時間を浪費する訳ですが、これがトラブルシュートというものです、、

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店に転がっていた中古のHSRでチェック。何故か?代わり映えがしなかったし、何よりこの年式の車両はストックのキャブレターがケイヒンバタフライ。ですのでCV用のスロットルケーブルとはワイヤー長が違う為、バタフライ用のケーブルのままではHSRは装着出来ません(※S&S E/Gキャブレターの場合、スロットルホルダが2種類付属しておりますのでどちらのスロットルケーブルにも対応可能)。

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折角キャブレターを外したのでインマニのシールも交換しておきましょう。

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2次エアーこそ吸っていませんでしたが、インマニシールを外したら固着しておりシールが破れました。キャブのセットが薄くて熱を帯びたか、それとも経年劣化なのか。まぁ見ておいて良かった。

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いつもならVOESを外すのですが、この車両はほぼフルストック車両ですので敢えてそのままにしました。但し劣化して硬化していた負圧ホースはテフロンホースに交換。

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外したEキャブレターを光に翳してみたところ、全周に渡り光が漏れています。これは流石に駄目駄目です。S&Sのオーバーホールキットで新品バタフライに交換する事も可能ですが、ここまで漏れているとボディ側も相当擦り減っています。ボディは直しようが無いのでキャブレターは交換となります。
インスタに上げましたが、ミクスチャースクリューにも凸凹の段差が出来ており、それらが相まって調子を崩していたと考えます。

ボディとバタフライに隙間が大きく空いていると、アイドリング〜極低速域で混合気の流速が出ていない時にとても不安定になります。スロットルを開けて流速が速くなると一応吹け上がるようになりますので今回のトラブルの症状にぴったりマッチします。スライドバルブ式のHSRやFCRでは構造的になり難いトラブルですが、口径の大きいバタフライキャブレター故の劣化症状ですので致し方無いところかと思います。

ではバタフライ式キャブレターは駄目か?と言えばそういう事ではなく、独特の乗り味で良い面も沢山あります。ただバタフライキャブレターの寿命は短いので、まぁ10年程使ったら交換するというのがベストじゃないかと思います。キャブレターも消耗品であるという事実を認識して頂ければと思います。


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因みに当方が昔ショベルFXBスタージスに乗っていた頃に使っていた、使い古したEキャブレター。光に翳しても一切光が漏れません。これが正常な状態です。

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キャブレター待ちとなります。
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