2021.12.09 Thu
'93y 90th XL1200 / '79y GS550。

ミクスチャーを調整するにはエンジンが暖まってからアイドリングの状態で調整する必要がありますが、スポーツスターの場合、純正エアクリーナーが大きい事と、前後エキゾーストの連結パイプが邪魔をして手が入りません。ましてやエンジンを始動したままの状態では連結パイプも熱くなっていますから、エアクリーナーボックスを外して調整するしか方法がありません。

今日まで5回ヒートサイクルを行っておりエンジンが非常に静かなのは確認しています。しかしながら今日が初走行ですので各ギア2000rpmまでしか回さず、巡行も5速2000rpm、時速60キロ位しか出しません。

もともとの走行距離は24000kmで腰下は非常に調子が良い状態だった車両ですから、今回トップエンドをやり直して頗る快適、且つとても静かなエンジンになりました。4カムエンジンはビッグツインに比べるとどうしてもメカノイズは多めになるのが普通なのですが、今まで触ってきたエンジンの中ではかなり静かな部類に入るかと思います。
1200ccならではのトルク感も出ており初期アタリすら出ていないエンジンという事を考えれば今のところは上出来だと思います。この調子であれば少ないテスト走行距離でオーナーさんにお返ししても大丈夫な気がします。
まぁ調子が良いとは言え、しっかりナラシはやって頂く必要があるのは当然です。

スポーツスターはひとまず一安心できました。今週末もクイック作業が入っておりますので、邪魔になるGSを仕上げます。

まずはカムホルダを本締めしてカムをセット。

カムチェーンテンショナーはオートですが、一番短い状態に固定しておいてシリンダーに取り付け。


で、カムテンショナーボルトを半回転緩めるとカムチェーンが自動的に張られます。

続いてマフラー。

左右2本づつに分かれているのでまだ助かりますが、ノーマルマフラーはとても重いです。

キャブレターもセット。

最後は点火。

旧車で、しっかりエンジン本体を組み直し圧縮が正常に戻ったとしても、強い点火が無ければエンジン本来のパフォーマンスに加え「始動性」という極基本的な事でさえままならない状態になります。
ストックのポイント点火でも当然悪くは無いのですが、マメなメンテナンスが必要ですし、トランジスタ点火程の火花の強さは望むべきもありません。

CBやZ系は勿論の事、このGSでもフルトラは各種販売されているので安心です。今回は偶々在庫してたDYNA-Sを使いますが、ハーレー用と同様、稀に壊れる事がある事に加え、イグニッションコイルは純正をそのまま流用する為、点火全てのパフォーマンスが上がるのかと言えばそれは違います。
”ウオタニ”製の点火ユニットに交換すればベストなのは誰もが承知の事実ですが、あまりお金を掛けられないという事もあり、取り敢えずはDYNA-Sのフルトラで様子見という感じです。

バルブクリアランスを再確認したら、火入れとなります。

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