2021.12.05 Sun
'93y 90th XL1200火入れ / T-man 107 FXDB。
薄くて変形していたバッテリートレーのクッションを破棄し、3ミリ厚のゴム板で作り直し。

この車両には正規のサイズと異なるバッテリーが搭載されていた為、バッテリーが動き易いので注意が必要です。次回バッテリー交換時には純正サイズのバッテリーを入手して下さい。

エンジンオイルは何の銘柄が入っているのか分かりませんでしたし、茶色に濁っていたのでオイルは交換しました。組んだばかりのエンジンに劣化したオイルは回したくないので。

プラグコードは多分新車時のものじゃないかと思います。スパークプラグは勿論の事、プラグコードも消耗品ですのである程度の期間を使ったら新品に交換して下さい。そんなに高いものではありませんから。

プラグコードはテイラーの新品があったので交換しました。

今日は引き取りが2台ありましたし、天気も良かったので常連連中が遊びに来ておりました。当店ではお客さん同士もほぼ顔見知りですから勝手に喋っていてくれるのでこちらは構わず作業に集中出来ます。
XL1200は火入れをしてヒートサイクルの繰り返しとなりますので倉庫に移動。その間にT-man 107 FXDBを作業。クラッチマスターをニッシンのラジアルに交換するので隙間が空いたスイッチボックス側にカバーをセット。他のお客様も使っていますが、”痒いトコロに手が届く”気の利いたパーツだと思います。

この車両は車格もあるのでハンドルバーはインチバーのまま、となっています。ですのでニッシンのクラッチマスターは”E/Jカスタムプランニング”製のインチバー変換アダプターを介してセットしています。まぁ当店では定番のセットアップとなります。

続いてT/MサイドカバーをBAKERの油圧ユニットに交換します。

EVO-TC88用の5速タイプではクラッチホース取り出し口が前側と後側の2種類があるのですが、TC96の6速用は画像のとおり後側用しかありません。ですのでマフラーステーとクラッチホースのフィッティングが干渉するケースが多々あるかと思いますので装着する際には注意が必要です。

大雑把ですが、必要になるクラッチホース長(要はブレーキホースですが)と、ニッシンマスター側で使用するバンジョーボルトのピッチ(ミリ)と、BAKER側のピッチ(インチ)を計測しました。クラッチホースはガソリンタンクトンネル内部を通してスッキリさせ、車体外側からは見えない位置を這わせる感じにします。
ハーレーと言えばゴツくて長いクラッチケーブルが垂れ下がっているのが定番ですが、ケーブルが無くなるだけでもスッキリしてイメージが変わるかと思います。


このXLはエンジンをやり直す前に一度試乗しているのですが、どうにもギクシャクした感じがして1200の割にトルク感が薄い、と感じました。エンジンを組み直してからも変わらないのでキャブレターだろうなぁとは思っていました。今日初めてミクスチャーを弄ってみましたが、かなり薄い状態にしてありました。
何故そうなっていたのかかは不明ですが、これで少しはマシになっているんじゃないかと思います。

イグニッションモジュールカバーのネジは一本飛んでいって無くなっておりましたし、内部のウェルナットもこの通り。ウェルナットも劣化して千切れてしまうので数年に一度は交換するべきだと思います。

このXLは中古で購入されてからそんなに日が経っていないようですが、整備は完璧、とは言い難い状態です。次回車検時にはしっかりと手を入れて頂くと良いかと思います。程度は悪く無い車両ですので、キチンとメンテナンスを行えば良い車両になるかと思います。
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