2021.10.14 Thu
'79y GS550 / '98y XL883 クラッチとシフト回りの修理。

エンジンは始動出来ているのですが圧縮は低めだし、何よりエンジン温度が上がるとエンストするのでシリンダースリーブが駄目みたいです。O/Sピストンは入手出来ていませんし、今は作業している時間もありません。
新品の純正STDピストンを4気筒分在庫しているので、シリンダースリーブ打ち替えかなぁ、、手痛い出費になりますが、まぁまたいつか考えます。倉庫の奥に仕舞い込んで気にしないようにします。

で、XL。未だVPクラッチが届かず首を長くして待っているのですが、取り敢えずMRCクラッチを外してから走っていませんでしたので一度走らせてみます。

”ニュートラルがなかなか出ない”とオーナーさんに伺っていたのですが、正にその通り。何をどうやってもニュートラルに入りません。そのうえ握ったクラッチレバーをほんの数ミリ動かしただけでクラッチが繋がってしまうので危なくて仕方ありません。
本来MRCを外したのでクラッチのアソビは大きくなり”切れ易く”ならなければオカシイのですが、これは普通に乗れるレベルの話ではありません。いや、この状態でよく乗っていたものです。

これはのんびりVPクラッチが届くのを待っている場合ではないので、取り敢えず分解します。



花びら型のデントプレートが傾いて削れた跡があります。デントプレートも未対策品ですので交換したいと思います。

クラッチプレートも引き摺っている可能性が高いので分解してみます。

特別荒れていたり、焼けたり、反ったりはしていないように見えますが。

定盤の上で反りをチェック。ほとんど皆無に等しい状態でしたが、スチールプレートが一枚歪んでいる気がしたので程度の良い中古品に交換。トラブルの元になる事が多いダンパープレートも特に違和感はありませんでした。

デントプレート、がっつり削れています。

その原因はここ。シフタードラムに圧入?してあるシフターピン4本のうちの1本が外側に抜けてきています。当方は知りませんでしたが、ディーラーさんに伺ったところ、よくある症状だという事です。シフターピンが飛び出てきた事によりデントプレートが押され、傾いてクラッチバスケットに干渉していた、という状況だと思います。
これだとシフトは渋くなるんじゃないかと安易に想像が出来ます。

ピンを元の位置に叩き込み、作業はひとまずここまで。対策品のデントプレートとVPクラッチが届くまでしばしストップです。

新潟の業者様からSE120Rのケースが届きました。以前当店で組んだSE120R FXDLは現在地元の同業者様でお世話になっているのですが、タペットローラーが粉砕してケース内を回ったらしく、タペットホールが傷付いてしまった、という事で修理のご相談です。

もっとガッツリ上から下まで貫通する深い傷が入っているものだとばかり思っておりましたが、想像していたよりも軽症?じゃないかと思います。

今回当店のT-man SE124RX FXDBI用に仕入れておいた秘密兵器が早速役に立ちそうです。非常に加工精度の高いSSTですのでこれだけで4万円!近くします。泣けますよねぇ、、
ケースの加工についてはまた明日連絡させて頂きます。

来週作業を行う予定の'04y TC88 FXDLIの燃料ポンプ回りの部品もディーラーさんから引き取って参りました。
これで約8万円という、、、どれもこれもHarley-Davidsonは「狂っている」値段です。。

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