2021.03.17 Wed
'92y FXRS-CON FCRの調整〜納車。
スロットルケーブルの新品交換、長さの変更、取り回しの変更、注油する油種の変更、ケーブルアジャスターの微調整などなど、、イロイロ手を尽くしてみたものの、どうもいまひとつしっくりきません。
様々な検証をした結果、ハイライザーによってケーブルが長くなり、且つ上方向へスロットルケーブルが立ちあがる為、ワイヤー自体の重さでキャブレターのリンケージが引っ張られて戻り難いのではないか?というところに辿り着きました。
当店のお客様ではここまでハイライザーの車両は一台もおりません。自分がハイライザーが大嫌いな事もありますが、何かトラブルが起こった際、当店のハイエースでは積車出来ない、という問題点があるからです。
で、これを修正するにはハイライザーを辞めれば良い訳ですが(笑)、それではお客さんは納得しないので、単純にリンケージの戻りを強くすれば良いのではないかと考えました。まぁ至って単純な発想ですよね。

このリンケージの戻りを決めるのがトーションコイルスプリングでして、BITO R&Dさんに伺ったところシングルキャブレターのハーレー用は最も柔らかい(=スロットル操作の軽い)15%というものが使われているという事でした。
ツインや4気筒用のものが専用設定されており、バネは15%/60%/100%/120%と4種類あるとの事でしたので残りの3種類を全て取り寄せしました。

で、4発用の100%のスプリングに交換します。左側の15%とバネの線形が違っているのがお分かりになるかと思います。


交換完了。Eキャブなんかのバタフライ式はスロットルがとても重いのですが、あそこまで苦痛に思えるような重さではありません。ロングツーリングでも支障は無いレベルです。当然ですが、リンケージはスロットルを離せばスパッと元の位置に戻ります。

キャブレターのスライドバルブリンケージを触ってしまった為、最後にもう一度スロー系統のジェットを再調整。
此れにて全ての調整が完了しました。

全ての作業は終了しましたが、ここからが本当の本番です。お客様の手でナラシ走行を続けて頂く事になります。