2021.03.08 Mon
'88y TC96 FXR フロントエンド作業。
旋盤加工に必要な工具が無い為、リアエンドは放置しておいてフロントエンドを作業します。

フロント側のWローターは社外品の11.5"です。それに組み合わされていたのが鋳造ブレンボでしたので何らかの加工を施してセットしてあるのではないかと思います。

ローター取付ボルトがFサスペンションのダウンチューブに干渉した跡があります。という事はローターを外側にオフセットしている事になります。まぁ39Φナローではお馴染の光景です。


やはりロータースペーサーでの逃げ加工ですね。鋳造キャリパーを使っての11.5インチローターとの組み合わせは、既存の方法としてはこのロータースペーサーを使う、もしくはキャリパー内側をフライスで削る、という方法しかないと思います。
ですので当店では11.5インチローター使用の場合、高価ですがブレンボレーシングキャリパーを使うようにしています。レーシングは削り出しでボディが薄い為、純正9キャストや13本キャストでも干渉しません。なお、ホイールの足が細いグライドホイールの場合は鋳造ブレンボキャリパーでも干渉しません。

片側約1.5ミリのスペーサーですので両側で3ミリ程になるかと思います。その程度でローターボルトが干渉してしまうハーレーの39Φナローは、なんだかなぁ、、という感じです。

今回、ローターを330mmの最も大きいサイズに交換する為、このスペーサーを外してしまってもキャリパーはホイールに干渉しません。ですのでロータースペーサーは外してしまいます。

折角新品のローターを装着するのでホイールも出来る限り綺麗に。

今回フロントは330mmのダブルローター。リアは320mmに交換します。

ローターをセットしました。何故か機械式スピードメーターギアの爪を引っ掛ける穴が空いていなかったのでセンタードリルで開けました。

で、車体にフィッティング。キャリパーが上部に逃げてくれたお陰でスピードメーターケーブルの取り回しもより自然な感じになりました。

入庫して頂く際にスピードメーターが動かなくなった、と伺いましたが、ワイヤーがメーター側で折れていました。よりゆったりと取り回せるよう、少し長めのケーブルを注文しておきました。

最後に一番大事なキャリパーの”センター出し”になります。この車両の場合はホイールが僅かに左寄りでしたので、右側に複数のシムを装着してセンターを出しました。
キャリパーシム程度の調整ですのでアクスルスペーサーを加工、もしくは製作してタイヤセンターを出すのは至難の業ですし、ハーレーのフロントアクスル構造だと追い込んでも全く無意味だと思います。

そんな具合でフロントエンドは完成です。

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