2021.01.29 Fri
'88y FXRS / TC96エンジン / '82y FXR。
ロッカー回りからタペットが弱ってきた時のような異音が出だしたのですが、回転数を上げると消えていたので、途中で止まるような事は無いと判断して店の近所をテスト走行。

インスタにも書きましたが、エーデルブロックのヘッドは強化バルブスプリングになっている為、タペットが弱っていると負けてしまう可能性があります。手っ取り早くチェックするにはエンジンオイルの粘度を変えれば良いので、まずはエンジンオイルを交換します。

エンジンオイルは臭いからしてレブテックではないと思いますが、スペクトロかなんかの鉱物系オイルだと思います。
ショベルヘッドならそれでも良いのですが、エボだとエンジンが回るので役不足だと思います。距離を走るオーナーに限ってオイルを"ケチる"というのはよくあるハナシ。ストックエボにアホほど高価なオイルを入れる必要もありませんが、今回のようにO/Hを行い、昨今のガスケットに交換した場合に限っては、半鉱物か化学合成オイルの方が絶対良いと思います。
100%化学合成オイルは添加剤が入っている分、エンジンには絶対に優しいです。実際鉱物オイルだといつまで経ってもオイルに金属スラッジが混ざる事が多いです。
で、R/Pのシングル50番を入れてみたのですが、アカラサマに異音は激減しました。これなら普通にタペットから少し音が出始めているかな?程度のメカノイズですので問題無いと思います。
まぁ多分タペットを交換すれば良いのですが、夏までは持ちそうですから取り敢えずはこのまま行こうかと思います。

ブルズアイさんに頼まれていたT-manのカム10本を本日発送させて頂きました。

で、次はTC96エンジン。この仕事は単体納品ですので、このまま組み立てます。



腰下作業にはさまざまなSSTが必要になります。特にカムサイドのケースベアリングはSSTでしか正確な位置にセットする事が出来ません。TC96はハーレーのエンジンの中では一番簡単な構造だと思いますが、それでも多くのSSTを使う事になります。






トップエンドと違い、ケースボルトを後から交換する事は至難の技。ですのでここは最初からARPの12ポイント・ステンレスボルトを使います。

12ポイントに限ってはダイヤモンドE/GよりARPの方が格好が良いです。


本日のところは此処まで。

で、最後はショベルFXR。ブリーダーが抜けたので車体右側のブレーキキャリパーも組みます。
ブリーダーは破壊してしまったので別の車種用のブリーダーを流用しました。ショベルのものに比べて少し長いのですが、ダウンチューブに干渉はしなかったので良しとします。
フィッティング部分にシールテープを使いたくは無いのですが(見た目が格好悪いから)、ショベルの場合、停止した状態で思いっきりブレーキを握るとジワーッと滲んでくる車両が多々ある為、ここは"保険"の意味でシールテープを併用しました。滲むよりは格好悪い方がマシじゃないかと。

ブレーキマスター側のガスケットもこんな感じ。まぁこれもショベルヘッドなら普通な事。


清掃して新しいDOT5を入れました。ショベルヘッドの場合、必ずH-D純正フルードを使っています。

ブレーキの修理が終わりました。あとはエンジンマウントとピロージョイントを交換したら作業は全て終了。
今週日曜日にも納車出来ればベストなのですが、、さてさて。

どの車両も作業が推してしまっている事に加え、委託販売車両やCBが入ってきたりしてもう店には一台も預かる事が出来ません。寒い時期ですが、天候を見計らってで結構ですので、完成次第スムーズなお引き取りにご協力頂ければ助かります。
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