2021.01.25 Mon
'88y FXRS トップエンド組立。
結果はあっさりアウト。指先で揺すってみてガタが分かる程磨耗しています。たっぷりオイル下がりしておりましたので当然の結果です。という訳でバルブガイドも打ち替えです。

大急ぎでシリンダーとヘッドを梱包し、本日の集荷で送りました。あとは加工が上がってきたら組むだけです。

ここからは本日の作業。昨日記載したとおり折角ですのでタペットブロックのガスケットも交換します。

強固にくっ付いており、オイル漏れは一切ありませんでした。

タペットローラーは問題なし。

タペットボディも問題ないです。

カムの山も問題なし。ただカム室の底に溜まっているエンジンオイルが異常に汚いのがちょっと気になります。

タペットブロックはガソリンで洗浄して出来る限り綺麗にします。ブロックの裏側、シリンダー側の面はブロックを外さない限り掃除する事は出来ないので、このようなタイミングでしか作業出来ません。

タペットブロックのデッキ部分も念入りに掃除。


タペットブロックのボルトは新品が沢山有ったので交換しました。あと画像では交換前の黒いOリングですが、ここは社外品の青いOリングを初めて使ってみました。

で、シリンダーをセット。ベースガスケットはメタル製に変更して然るべき液状ガスケットを併用しています。これは全て当店ボンネビルレーサーと全く同じ構成となります。

ヘッドを装着する前にヘッドボルトは磨きエンジンオイルを注入して立てておきます。間髪入れずにヘッドボルトは組まなきゃいけないので段取りが大事。

ヘッド装着の際は、Vツイン故シリンダーが傾いているので気をつけながら作業する必要があるのですが、ここはほとんどの方がそこまで気がつかないであろう方法でセットします。一定の面圧をかける為行う、当方独自の手法です。
あと組み付け時の締め付けタイミングにしても、瞬殺で締める箇所と、たっぷり時間をかけて締める箇所があります。
締め付けトルクもただ単に規定トルクで締めれば良い、というレベルのものではなく、締め付けの分割回数や同じトルクで何度締め直すかなど独自のノウハウがあります。
これまで培った方法を行う事で、壊れず、漏れないエンジンの組み立てが可能となります。

で、ヘッドが搭載出来ました。ヘッドガスケットはちょっと高価ですが、やはりレーサーと同じ銘柄のものを今回使用してます。エーデルブロックヘッドでパワーは数十馬力上がりますので。


エキゾーストスタッドを事前に装着しておくのを忘れていたのでこのタイミングでセット。エキゾーストガスケットはSSTを使って装着します。

次に漏れたオイルでグチャグチャになっているロッカーカバーを洗浄します。

ガソリンスチームでクリーニングしました。貧乏臭くダンボールの上で申し訳なし。ロッカーアームやロッカーシャフトも良い状態で、動きも至ってスムーズでした。

締め付けトルクを出来るだけ書き込んでおくのが自分流。意外と次回開けた時でも残っているものです。

エンジンが完成しました。

一晩寝かせてからハンドクランキングを行います。
あとは車体補記類を組んだら完成です。

明日〜明後日は定休日ですが、やる事は山ほどあるので仕事するかもしれません。。
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