2021.01.22 Fri
'82y Shovel FXRS 前後サスペンション取付とキャリパーO/H。


ストックのスプリングを計測して頂いたところ0.5kgf/mと、かなり柔らかめのレートです。通常35mm用のMEスーパースポーツスプリングに交換するのですが、何故かこの車両のインナーパイプは肉厚で、MEスプリングが入らなかったとの事。ですのでスプリング加工を施工して0.61kgf/mに上げました。もっと上げる事も出来ますが、伸び側と縮み側のバランスが悪くなる事に加え、サス長が長くなってフロントの車高が上がってしまう為、現状のリアとのバランスも崩れてしまいます。


何だかプライマリー側にホイールが寄ってしまっています。分解する時は注視してなくて気がついていませんでした。

アクスルシャフトも必要以上にダウンチューブ内に入ってしまっており、これは駄目です。

少し長めのカラーを使ってタイヤセンターを出します。


テーパーベアリングのホイールだとアクスルシャフトを締め付けただけでセンターが微妙に変わります。それでもブレーキキャリパーは左右方向に動きますので位置を追従してくれる訳ですが、やはり前後のタイヤはなるべくならセンターに置きたい訳です。少しづつ旋盤で詰めて何度もセットし直します。

一応完成。しかしホイールセンターを出した事によってブレーキを見事に引きずっています。通常なら一度ピストンを全部戻せば正常な状態になりますが、どうもオカシイ、、

取り敢えずローリングにする為リアショックも元のKONIに戻しました。

作業完了、と言いたいところですが、Fブレーキが駄目なのでチェックします。

うーーーーん、残念ですがこれは駄目駄目ですね。見る人が見れば分かるのですが、、

ダストシールが機能していなかった為ブレーキフルードが漏れ出ています。まぁショベルではありがちな状態で、このようなFX系ショベルをもう何台修理したか分かりません。以前自分が乗っていたショベルFXBスタージスも何度かやり直ししました。

ピストンをエアーで抜き取ります。エアーだけでは抜けてこない事が多いので、わざとフルードをキャリパー内部に残しておいて油圧式?で抜くと簡単に抜けますのでお試しあれ。

まぁ何処も彼処も酷い劣化具合ですが、何より困ったのは車体右側キャリパーのブリーダーボルトが完全に舐めてしまっている事です。これには参った、、外れない場合は中古の純正キャリパーボディを探さなくてはいけません。

炙っても駄目だったので最後の"頼みの綱"リキッドレンチを塗って一晩放置します。で、問題の無い左側キャリパーをクリーニング。

当店で用意してあるキャリパーシールはMADE IN JAPANのものとなります。しかし、何故かダストシールのサイズが全く違っておりさっぱり意味が分かりません。ショベルFXとショベルFXRって違うのかなぁ、、そんな訳無いと思うのですが。



O/Hキットの入手までしばしストップです。

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