2021.01.09 Sat
'92y FXRS-CON BAKER OD6 インストール作業。
序でに散らかっていた店内を片付けて、FXRSから外したストックの5速T/Mも梱包し、オーナーさんに返す準備をしておきました。

しかし片付けても次から次へ部品は届くので、資源ゴミとなる梱包材は絶えず増える訳でして、、
此方は'88y TC96 FXRで使用するF/Rのブレーキ関係一式。これだけでも相当な金額になります。

郵便局からもまたまたT/Mが届きました。此方はTC88用のDD5です。TC95にボアアップしたFXRSで使用します。

TC95 FXRSではTC88 FLHのT/Mケースと中身をそのまま使って5速にしていますが、同じ5速でも此方はDD5ですのでストックとはギア比が異なります。6速にせず”敢えて5速”でのダイレクトドライブ化。ハッキリ言ってかなりの”通好み”なカスタマイズですが、個人的にはこういった玄人向けの本物志向のチューンが大好き。シビレマス。

シフタードラムはベアリングが入っておりスーッと回転し続けます。またドラムを支えるサポート部分もアルミ削り出しになっているのがBAKERの特徴です。

さて能書きはそんなところにして、実作業。'92y FXRS-CONですがまずはメインドライブベアリングを圧入します。
装着時に巨大なCリングがクリッププライヤーから外れ、顔に直撃してかなり痛い思いをしました、、目に当たったら危なかったです。

シフターアームやアジャストスクリューもT/Mケースにセット。なおカウンターシャフト受け側のニードルベアリングも新品が付属していますが、T/Mケース単体を車体から外さない限り、問題が無いようならここは敢えて変えません。理由はあるのですが面倒なので割愛。

続いてT/Mアセンブリからメインドライブギアだけを外しケースにセットします。6速専用ですので5速とは形状が異なります。

SSTを使ってセット。

ドライブギアを装着したらクワッドリングのセットを忘れないように。

メインドライブギアのオイルシールとシフターシャフトシールの取り付けが完了しました。

BAKERのT/Mには当然ガスケットも付属しています。しかし前世代的なペーパーガスケットなので使いません。

しかし、ケース側取り付けボスの干渉チェックと仮り組みしてシフトのフィッティングを見る際にこのガスケットを流用します。というのも6速は1速分ギアが多いのでケース内部に干渉する事があるのです。JIMS製の6速だとかなり加工を要しますが、BAKERの場合は無加工で装着出来る事が比較的多いです。
こちらはトラップドアの上側。

こちらがトラップドアの下側。

T/Mサイドカバーも今回はBAKERのキャストカバーに交換する予定。

先程のBAKER付属のガスケットを入れてT/Mアセンブリをケースに組み込みます。

でシフターフォークを組みます。6速なのでフォークは3つから4つに増えます。H-D純正6速と同じような構造になっていますのでシフターフォークシャフトが2本になります。

シフタードラムを組みます。


3速に入れてのシフターアームの角度調整。ここが一番重要ですので後程たっぷり時間をかけるのですが、まずは仮り組みの状態ですのでザクっと組んでひたすらシフトの繰り返し。ケース側にギアの干渉跡が付くかもしれないのでひたすら行います。


BAKERのT/Mは操作感もソリッドですのでアソビが無い分操作が硬い(重い)、、足でシフトするなら兎も角、レバー比も変わっているので手でシフトアームを操作し続けるのはなかなか大変です。

飽きる程シフト操作を繰り返したら再度T/Mアセンブリを抜き取ります。で、ケース内部に干渉跡が無いかチェック。

干渉跡は見当たりません。今回この車両に関しては無加工です。※T/Mケースは鋳物ですので個体差が激しいです。

で、ガスケットを交換してT/Mを本組みします。当然規定トルクで締め付けます。

たっぷり5時間かけました。なんて二度手間な事を、、なんて思われがちですが、T/Mを正確に組もうと思ったらこれ位の手間が必要になります。

明日も続きます。

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