2021.01.08 Fri
'92y FXRS-CON T/M分解〜その弐。

梱包を解いてまずはチェック。ケースはリンクルブラックでパウダーコートしていますが、相変わらずキメが細かく均一で素晴らしい仕上がりです。リンクル仕上げでは日本でも屈指の美しさだと思っています。

エンジン全体の"色目"と雰囲気を確認する為、まずはドンガラで仮組みします。
クランクケース、シリンダー、シリンダーヘッド、T/Mケースなど主だった箇所は基本リンクルブラック。カムやロッカー、タペットやT/Mトップ、サイドのカバー類は艶ありブラックで施工。ロッカーベースのみ”刺し色”として赤のパウダーコートを施してみたのですが、ワンポイントになって良い雰囲気じゃないかと思います。
このあとパウダーコート後の処理で最も重要な”砂落とし”の作業を行いますが、今日は流石に寒過ぎて手が凍えてしまうのでまた後日とします。

続いて'92y FXRS-CON。T/MのSSTを新調しました。ちょっと嬉しいです。

そのSSTを使ってまずはメインドライブギアを外します。

すんなり外れました。

続いてはメインドライブギアベアリングです。巨大なCリングを外してからベアリングを外側に抜き取ります。ここもSSTがあるのですが、嵌め合い寸法が緩いのでSSTが無くとも外せる場合が多いです。

メインドライブギアベアリングに加え純正のシフターアーム、アジャスターボルトも外します。


シフターアームシールも当然新品交換しますが、黒い液体ガスケットが塗ってありましたので一度ここら辺りは触ってありますね。

で、T/Mケースデッキ面をクリーニング。ここが綺麗だと何だか気持ち良いので、いつも必要以上に掃除します。

クラッチケーブルを交換しますし、今回はBAKER製のサイドカバーも購入した為、サイドカバー内部も分解。

BAKER付属のメインベアリングにはメーカーが記載されていなかった為、MADE IN USAでも無いと思います。よってここはいつものようにNSKの日本製にアップグレードします。

インスタにも記載しましたが、左側がBAKER製のシフトアーム。右側がH-D純正品。
エボ用なのですがシフタースプリングはツインカムと同形状のフラットスプリングに変更されており、スプリングが折れてシフト出来なくなる、というエボ特有のトラブルはありません。
またアームの形状も変えて強度のあるものになっていますし、そのうえ更に表面処理までしています。
あと、気がついた方もいらっしゃるかと思いますが、そもそもシフターアーム長を変えてあり(純正に比べ10mmほど短い)、レバー比すら変更しています。
BAKERのシフトの操作感はズバ抜けて良いのですが、こういった細かなところまで機能的にリデザインされている事に尽きるかと思います。そりゃあ高価な訳ですよね。

今日は常連さんらが入れ替わり来店してくれて、のんびり話しをしてたのでほとんど作業は進んでません。
他にも保険屋さんと打ち合わせしたり見積もりやら加工部品の発送やら雑務も何故か多くて、、
有難い事にやる事は山ほどあるのですが、まぁボチボチとマイペースで進めます。

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