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MARUMASU Motorcycle Lounge.

2006 - 2021 Specializes in Harley-Davidson / Japanese Classics Maintenance & Speed Pro Shop " The Spirit of Bonneville Salt Flats" Land Speed Racing. / 2010/2011 FIM World Speed Record : 2011/2014 AMA National Champion : 2017 Fastest EV Motorcycle in Colorado Mile Race.

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'92y FXRS-CON トップエンド分解。

昨日休んでしまったので本日は振替出勤です。

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昨日は胃腸風邪が酷くなって休みました。スミマセン。
一昨日入庫して頂いたFXRSの作業を進めたいと思います。

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FXRのガソリンタンクトンネルはとても狭い為、純正の状態でもハーネスが挟まってしまいます。よって出来うる限り不要な配線は間引きます。この車両にも撤去してあるVOESの配線などが残ってしまっている為、点火をやり直す際に引き直ししたいと思います。

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シリンダーヘッドは遠目には綺麗な状態ですが、オリジナルのリンクルペイントです。いずれ時間と共にポロポロと剥がれ落ちてしまいます。今回ヘッドとシリンダーはパウダーコートで綺麗にしたいと思います。

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インテークからバルブトップを覗いてみると、やはりオイル下がりが酷い。

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FXRの場合、エンジントップエンドを分解する際フレームとのクリアランスを確保しなければならないので必ずフロントのエンジンマウントを外さなくてはいけません。まぁ毎度の事とは言え正直面倒です。

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これ位エンジンが下がります。これでリア側のロッカーカバーボルトがようやく外せます。

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後程T/Mも抜きますので左右のステップなども外しておきます。

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プッシュロッドはクロモリ製のアジャスタブルが組んでありました。いつ頃、何処で誰が組んだのかは分かりません。
ボルトインカムが組んである、と聞いておりますが、本当にボルトインのカムであれば、アジャスタブルプッシュロッドは通常必要ではありません。

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ピストントップにカーボンが沢山付着しており、デトネーション(異常燃焼)していた感じがあります。まぁキャブのジェッティングとの兼ね合いもありますので一概には言い切れませんが、真夏でも、真冬でも関係なく毎週相当な距離を走られるオーナー様ですので、エンジンにとってはタフな環境であると思います。ですが流石にストックエンジンですからそんな位ではまず壊れません。

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ピストントップにはシットリした感じのカーボンがびっしり付着しています。ピストンは純正のSTDサイズ。新車から一度も交換されていないと思います。

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トップエンドは分解完了。

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シリンダーベースのこの純正ガスケットが"曲者"で、凄まじく固着しています。前回は剥がすのを諦めて旋盤でシリンダーを掴んでおいてバイトでガスケットを削りました、、まぁダメモトですが、エンジンコンディショナーを吹き付けて様子を見ます。

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前後シリンダーにはフラッタリングでついた縦傷が目立ちます。見た目には酷いように見えますが、爪が引っ掛かるような酷いレベルではないです。
今のところ計測した訳ではありませんが、ピストンとシリンダーのクリアランスは大きく磨耗して広がっている感じはしません。よってオイルスモークは、所謂”オイル下がり”側が酷かったと思われます。

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やっぱり、という感じですが、バルブシールのリップが開いてしまっています。熱的に厳しかったのかもしれません。バルブシールはバルブガイドから指で簡単に抜けてしまいました。

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で、バルブシャフトをオイルが伝って、バルブの傘はこの有様。ただバルブガイドはそんなに減っていないようなので、バルブシャフトを個体潤滑コーティングだけ行い今回は”逃げる”のか、それともバルブガイドを新規製作して打ち変えるかは今のところ判断が微妙。

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で、これが燃焼室。カーボンギッシリですが、、

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試しにワイヤーブラシで軽く擦ってみましたが、乾いた感じのカーボンが付着しているだけなので比較的簡単に落とせます。これは嬉しい誤算。いつもは徹底的にブラストを行いますが、今回は軽くブラストを当てる程度で良さそうです。

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今回エンジンの仕様については、ストックと全く同形状の社外鋳造ピストンのO/Sを使い、基本ストック準拠で組みます。社外品であればコンプレッションの上がるピストンや、高性能な鍛造ピストンもありますが、この車両のオーナー様の乗り方を考慮した場合、ストック以外は得策では無い、と判断しました。

いつもお客様に言うのですが、当店で組ませて頂くエンジンは、ひとりひとりのオーナー様に合わせた「カスタムオーダー」のエンジンです。ぶっ飛ばさないお客様に過激なエンジンスペックは要らないですし、逆に峠や湾岸など、”走るステージ”を限定したお客様には、それ相応なエンジン仕様をご提案して組ませて頂きます。

鍛造ピストンを使わないのも、ただ単に"価格が安いから"ではなく、しっかりした暖気を行わなくても(勿論ちゃんと暖気した方が良いに決まってますが)比較的気楽に乗って頂けますし、鍛造に比べるとピストンーシリンダーのクリアランスが広い為、どうしてもヒートしてしまう真夏でも熱的に有利である、という事から採用します。それに加えて組み合わせるガスケットも個々に変えていくのが当店のやり方です。


続いてT/M編に続きます。
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