2020.11.30 Mon
650RS W3 / '89y FXRS。
早速ですがT/Mケースにメインとカウンターのベアリングを圧入します。
填め合いの寸法公差がどれくらいか分からなかったので念の為ケースをヒートガンで炙っておきましたが、タイト過ぎる事も無いのでグリスを塗っておいてプレスでの圧入でも一向に構わないと思います。プレスの目盛がほとんど動かない程度の力しか必要ありません。

此方はギアカバー側。ベアリング挿入時にケース側に塗るグリスと、ベアリングにシャフトが入る内側の部分ではグリスの種類を変えています。

ベアリングの注文を間違え、ギアカバー側のベアリングが一個足りません。馬鹿です、、

で、ケースにT/Mアセンブリを入れます。

と、その前にチェック。まずはシフターフォーク。曲がりはありません。

カウンターシャフト側のフォークのアタリが悪かったのか焼けたような跡があります。交換する部品もありませんのでペーパーヤスリでタッチアップ。

ま、気休めですが。

他にも諸々チェック。まぁ半世紀も経っていますから仕方ないなぁ~と妥協するところも多々ありますが、大筋問題の無いレベルだと思いますのでこのまま続投したいと思います。


唯一駄目かも、と思ったのがメインドライブギアの内部にあるブッシング。メインシャフトを抜く際とても硬かったのですが、ブッシングに線傷が入ってしまっております。駄目ならオイルがプライマリー側に漏れる筈ですのでそうなったらもうT/M毎入手して交換しようかと思っています。
但し構造的にメインシャフトがT/Mケースの最も上部に位置しておりますので、ハーレーみたいに漏れる事は無い筈です。


メインドライブギアをケースに圧入。このあたりはハーレーでも同じです。


T/Mメインシャフトのオイルシールを圧入します。プレスを使う程硬くはありませんが、真っ直ぐに入れる事が重要ですから敢えてプレスを使っています。

オイルシールはTERUが大阪で探してくれた日本製のもの。新品ですから信頼出来ます。

フロントのスプロケットはストックの18Tから19Tにアップして全域でHIGHに振ります。このあたりは好みがありますが、自分にはリアのスプロケットを小さくするだけでは足りない、と感じます。


メイン、カウンター、そしてシフタードラム(シフターシャフトと呼ぶのかな?)までひと塊りにしてケースに挿入しました。ケース内部が狭くて深いので、なかなか慣れなくて苦労しました。

このWシリーズのT/Mですが、かなり特殊な形状をしています。車体側には少し傾いた状態にはなりますが、概ね下の画像のような感じで縦に車体にセットされます。
先程も記載しましたが、メインドライブギアは最も高いところに位置しており、各ギアの回転するオイルミストで潤滑しているようです。漏れる事も少ないでしょうから賢い設計ですね。縦長ケースなのでギアオイルの交換時もギリギリ目一杯まで抜く事が出来ます。流石は日本車デス。笑

で、上の画像にギアケースを取り付けするとこんな感じ。ケースの形状が縦から横になる訳です。面白いですよねぇ。

で、お次はFXRS。オーナーさんが郵送してくれたキックスタンドを曲げ伸ばし、傾き過ぎている車体を立てたいと、、、

見事折れました。。。。心も折れたのでこの作業は却下。

動作チェックの為全てが仮り組みのままでした。適応適所にロックタイトを塗付して組み直します。

アウタープライマリーカバーをセットする前にも再度クランキングをチェック。もうビンビンに回ります。笑

念の為アウタープライマリーカバーも仮り組みしておいてジャッキアップして、始動性とシフトフィールをチェックしました。

始動性は勿論ですが、シフトフィールが素晴らしい。アソビが少なくてカチッと節度あるシフト感。TC88のフィールになっています。
ちょっと苦労しましたが内部をTC88にして徹底的に微調整を行った事が功を奏しています。動画はFBとインスタに上げています。
ここまで体感出来ると手放しに嬉しいですね、やった甲斐があったというものです。

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