2020.10.25 Sun
TC96 FXRS キャブレター交換 / '89y FXRS T/M後期コンバート。
HSRからFCRへの交換です。


このFXRSはハンドル回りを全て国産化してありますのでスロットルホルダーやスロットルケーブルも当然日本製のミリ規格。ですのでFCRに変更する方がより自然ですし、ほぼ無加工で装着が可能です。
FCR+S&Sステルスエアクリーナーの組み合わせ。当店では定番化しつつあります。

ジェッティングは2度ほどやり直しました。排気量がほぼ同じの車両と比べたとしても、個々のエンジンでコンプレッションや内圧の高さ、エアフローが異なります。ですからエボだからこのセッティング、ツインカムだからこのセッティング、なんてものは一切当て嵌まりませんし、そんなのはナンセンス以外の何者でも無い訳です。
新品FCRに交換すると走りが激変する事は勿論ですが、インジェクション車両のインジェクターのように混合気が細かく霧化されます。その為FCR交換後のエンジンは、ほとんどの車両でメカノイズが減り、振動も激変します。
但しこれはエンジン全てが健全な状態の車両で言える事ですので、エンジンがガタガタの車両でそうはなりません。ベストなキャブセッティングが出せていない車両でも当然同じです。

本日積車入庫したTC95 FXRSも検証したのですがこれはまた後日。
お客さんが引けた後、'89y FXRSに着手します。T/M、1次ドライブ回り全てとスターターを後期FXR仕様にコンバートする作業です。
まずはプライマリーオイルとT/Mオイルをドレン。どちらも汚れは少なく良い状態。

1989yモデルまでの前期クラッチユニット。クラッチ操作は重いしパワーを上げると滑るし、、当然VPクラッチも装着出来ません(対応品を開発している、との噂は聞いておりますが)。しかしながらT/Mメインシャフトがショベルヘッドまでのハーレーと同じ"テーパーシャフト+キー"ですので、流石に”時代遅れ感”は否めません。

で、どんどん分解します。
デルクロン製の強化インナープライマリーカバーに交換する予定ですのでアウターカバーも全て後期型に変わります。


インナープライマリーベアリングのレースはあっけなく簡単に抜けました。阿呆ほど固いのも難儀ですが、緩いのもそれはそれで問題です。

Fベルトプーリーの裏側まで漏れて吹き上げたT/Mオイルは見受けられません。

しかし、T/Mケースのメインドライブギアのオイルシールの下方にリークがあります。これ位の微妙な量の漏れだと、単純にオイルシールだけのハナシなのか、それともT/Mケース側の問題なのか、とても微妙なところとなります。
T/Mケース当たり面を綺麗に拭きあげてはいませんので、これが実際に滲んでいた量、という事になります。

パワーの弱い1989yまでのスターターもTC88と同じ後期型のスターターに交換します。後期スターターは既に強化ワンウェイクラッチに交換済みです。

レフトサイドの分解がほぼ完了しました。

続きます。

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