2020.10.02 Fri
'94y T-man TC98-FXR 整備~其の壱。
しかし、オーナーさん宅の立派なガレージも、凄まじい湿気でありとあらゆる鉄の部分が錆びて腐食、、、仕方ないとはいえ勿体ない。

スイングアームも腐食が出てきているので早急に対処しないと折角のアルミスイングアームも終わります、、タイヤにはなんとカビが生えています。。


どこまでやれるか分かりませんが、今回はこの錆びとの戦いが最も苦戦する箇所だと思います。

さて、まずはスターターとクラッチハブを修理します。

1次ドライブはご覧のとおりプリモのベルトドライブ。クラッチもフリクションプレートももう限界近いです。

これが問題のハブスタッド。1本だけですが空回りしています。

まずはスターターを外し、恒例のワンウェイクラッチ交換です。

ここのボルトはM8ヘッドかM9ヘッドのどちらかが付いています。今回はM8ヘッドでした。M8の方がクリアランスがあるので回し易いと思います。


スターターアウターボルトのアタマを短く加工。下側に付く一本のみ。


で、サクッとリカバリー完了。

続いて1次ドライブユニットを外します。



ハブスタッドは貫通キャップボルトになっています。これじゃ普通に緩みますよね、、

緩み止めの”ギザギザ”ワッシャーを追加します。ネジ箱に入っていた中古ですけどネ。


で、ハブの修理も完了。

2階倉庫に壊れたプリモのクラッチバスケットが転がっており、そのクラッチプレートがまだ使えそうだったのでクラッチパック一式を交換しました。

明日は臨時休業を頂きますが、明後日午後からレッカー入庫の車両のクイック対応が入っております。よってその準備をしておきました。PCが立ち上がらない、とか無きにしも有らず、ですので。


オマケの画像は此方↓
エンジンオイルとT/Mオイルのチェックがてら、店の直ぐ近くにあるお稲荷さんまで走りました。片道3分位ですかね。笑
エンジンオイルはシングルグレードからマルチグレードに変えてみましたが、メカノイズの感じが明かに変わりました。
また、特にT/Mオイルの違いは顕著で、シフトフィールが全く違っています。


今時の単車はオイルを変えても体感出来る事は少ないですが、こと旧車となると話は違ってきます。
どんな些細な変化でも汲み取って然るべき対応するのが当方らのような”修理屋”だと思うのですが、旧車は変化が直ぐに表れるので比較的楽です。しかし、その分選択肢は沢山あって、一体何がベストなのかを自分自身で探っていかなければなりません。
車体やエンジンの善し悪しでも変わってしまう為、とても難しい。
当然ですが、機関が絶好調でなければ、その基本となる”基準”にすら辿り付けません。
特に今回のW1はメグロに引き続き、まだ2台しか作業しておりません。バーチカルツインOHVでエンジン、プライマリー、T/M別体式。一体何がベストなのかを試行錯誤する時間はまだまだ続きそうです。

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