2020.07.16 Thu
'92y FXRS-CON クイック作業。


相変わらずしっとり艶やかで、それでいてパウダー特有の凸凹感も無く完璧な仕上がりです。このスイングアームは後日トップ画像の赤いFXRS-CONに装着したいと思います。


で、加工を終えたTC88 FLH用のインナープライマリーカバーです。今回予備も含め2台分製作して頂いております。

肉薄のインナープライマリーカバーにアルミ溶接すると間違いなく歪みが生じますので、今回は削り出しのボスを製作、タップを立ててねじ込むという方法を行いました。エポキシ樹脂で固定していますのでそう簡単には外れません。

シフトチューブもボスに合わせて加工。予備のものはジュラコンから一品モノで削り出して頂いております。

これならバッチリでしょう。

そして更に追加工。

掻き混ぜられたプライマリーオイルの影響を受け難いであろう内部リブの奥側に、プライマリーからの内圧を抜くブリザーホースの取り付けニップルを追加しました。
オイルタンク側でケースの余分な内圧はほぼ抜けきると思っていますが、もしも足りない場合はレフトサイドシールを抜けてプライマリー側に内圧は逃げる為、一応"保険"として追加しました。

まぁ不要であればメクラ蓋をしておけば良いだけのハナシ。しかしながらプライマリーカバーが外れた状態でないと加工は出来ない為、このタイミングで施工しています。

これで全てが解決すると良いのですが、、※ごく普通にハーレーのレベルでのんびり乗る限り、このような加工は通常必要ではありません。レースなどの究極の状況でのみ必要になる加工ですのでお間違えなく。

続いて急遽本日のクイック対応です。


年式違いのグライドホイールを'92y FXRS-CONにセットするつもりでした。がしかし、イロイロ違っており今日のところは残念ながら無理そうです。
折角Rホイールを外したので、ドライブスプロケットに付いていた飾りキャップボルトを、純正の強度ボルトに交換しました。ここは必ず純正かダイヤモンドE/Gのボルトを使って下さい。

折角ご来店頂いたのに何もしないで帰って頂くのも気の毒ですので、ダメダメだったFCRキャブをリセッティングしました。
点火時期は既存のプログラムの範疇ではありますが出来るだけ早め、破れて燃費の悪くなったジェットニードルも交換。

キャブレターは既に10年以上使っている、という事でスライドバルブ上面までガスを巻き上げた跡があったので、もうボディは限界です。ビックローラーで逃げる、という手も無くは無いのですが、オーナーさんは新品に交換したい、という事ですので後日キャブボディのみ交換します。

とはいえ、しばらくこのキャブレターで乗って頂く為、全てやり直し。スロージェット、メインジェット、ジェットニードル、クリップ位置、ミクスチャースクリューなど交換、調整しました。

今まで乗っていたツインカムの車両から外してポン付けしただけ、、という事だったので、それではダメな訳です。キャブボディが減っているのでどうしてもリッチな状態にはなりますが、それでもFCR本来の鋭いピックアップとパワー感が復活しました。

オーナーさんに少し乗って頂きましたが、今までとは雲泥の差、という事で、セッティングさせて頂いた甲斐がありました。マフラーは当店ボンネビルSPLエキゾーストを使って頂いております。毎度有難う御座います。笑

さて、そんな訳で本日は丸っと1日FXRSに費やしてしまいました。明日はTC95 FXRSを組み上げます。
今日はショベルFLHの入庫もあったのですが、こちらも追い追い手を付けます。

追記:埼玉にお住いのT様、本日ご入金を確認させて頂きました。有難う御座います。
本日の集荷には間に合いませんでしたが、明日発送させて頂きますので宜しくお願い致します。

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