2020.07.10 Fri
★2000APS-PG 腰下組立。
連日の雨でテスト走行も行えませんし、倉庫の車両の入れ替えもままならないのもあり、本日はレーサーのエンジンを組みたいと思います。


レフトサイドはティムケンになるのでエボやショベルと同様の組み方になります。



ボンネビルでは全てが塩に晒されてしまいますのでボルトは全てダイヤモンドE/Gのステンレスボルトを使用。国内で入手出来るステンレスボルトは普通に錆びますが、ポリッシュされたダイヤモンドE/Gのボルトは一切錆びる事がありません。






2014年のレース以降、分解したままだったので、彼此6年も放置していた事になります、、、

カムのアウターシムです。強烈に当たった後があります。

オイルポンプのトロコロイドギアも線傷が沢山、、

カム山にダメージはほぼ見受けられません。

しかし、カムのインナーボスにはインナーカムベアリングの跡がはっきりと残っています。こんな状態は初めてみました。カムシャフトIN/OUTの受け側にはとても強いストレスがかかっていたようです。まぁ3分もの全開走行ですから当然といえば当然かな。

今はもう生産中止となっているT-manのビュレット・カムサポートプレート。幸いダメージは少なかったので徹底洗浄して再使用します。どのメーカーのものよりも肉厚でとても気に入っている部品のひとつ。


カムサポートプレート側のF/Rカムブッシングや、ピニオンシャフトブッシングは悪くない状態です。

オイルポンプもT-manの3ステージオイルポンプ。こちらもビュレットで屈強な造りとなっています。

カムは"SE-266E"を2シーズン使いましたが、今回はレース専用カムの"RX-267"に変えました。ハイコンプピストンに変更する為カムも交換します。当店ではストリート用にハイコンプ仕様はお勧めしませんが、今回は"ブロー覚悟"のハイコンプ・ハイパフォーマンス仕様。
当方の車両はラムエアーで加給させる為、ハイコンプだと相当に"際どい"状態になります。今までと比べてパワーは出ると思いますが、セッティングが追いつかないと、間違いなく速攻でエンジンは壊れます。
しかし、アベレージで300km/h以上の速度域を狙うには、今までの"安全パイ"を見越したリスクの少ないエンジン仕様では到底勝つ事は出来ません。「一か八か」の大勝負となります。



カムはずっとストックのチェーンドライブのまま。そもそもSE製カムにギアドライブ用のカムはありませんし、何より油圧テンショナーが一番です。因みにテンショナーのシュー自体もH-D純正品がベスト。


ボトムエンドは完成。

天気が回復してくれないとTC95 FXRSもFXDCも走らせる事が出来ません。
最終チェックが出来ないと、どちらの車両も終わりません。

明日は県外登録業務の為留守になる時間が御座います。
ご了承下さい。

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