FC2ブログ

MARUMASU Motorcycle Lounge.

2006 - 2020 Specializes in Harley-Davidson / Japanese Classics Maintenance & Speed Pro Shop " The Spirit of Bonneville Salt Flats" Land Speed Racing. / 2010/2011 FIM World Speed Record : 2011/2014 AMA National Champion : 310-1 Nishi-bessho, Kuwana-shi, Mie 511-0851 JAPAN.

PREV | PAGE-SELECT | NEXT

≫ EDIT

2台のFXRテスト走行〜限界を"見極める"という事。

本日よりマルマス15周年目に突入しました。
これまで通り宜しくお願い致します。


R9261430 のコピー


今日も定休日返上で仕事です。というのも新潟から仲良くして頂いている同業者さんが立ち寄ってくれたので、店を開けておりました。午後になって天気も回復してきた為、出来上がっていた2台のFXRを交互にテスト走行する事にしました。

まずは'91y FXR。
修理を行ったクラッチの確認です。

R9261420 のコピー

R9261421 のコピー

クラッチの操作感も繋がり方も極普通な状態に戻り、全て良好です。

車体に関していえばエンジンマウントが相当に破れてエンジンが沈んできており低速時の振動が激しいです。
あと前後シリンダーベースやインナープライマリーからオイルが滲んでいますが、エンジン自体は異音も無いのでそうそう壊れるような事は無いと思います。
この車両はコレにて作業終了となります。

R9261422 のコピー

今回足を怪我してから一ヶ月以上ハーレーには乗ってませんでした。
今日初めて乗ってみましたが、やはり右足で足を付くと力が入らないし痛いのでちょっと不安です。

で、出来上がっていたW1SAのキックを踏んでみましたが、圧縮が正常に戻ったお陰で今の右足ではキックを踏み抜く事が出来ず。涙
ま、誰かお客さんが来た時にでもキックを踏んで貰おうかと思います。

R9261423 のコピー

足も痛いし、当初TC95 FXRSは"T-man SE124RX FXDBI"のオーナーさんに乗って頂こうかと思っていたのですが、(当然この車両のオーナーさんと124RXのオーナーさんは顔見知りです)右足に簡易ギブスを巻いてブーツで固定すれば何とか乗れる事が分かりました。

という訳で夕方の湾岸へ。

R9261424 のコピー

このオーナーさんはマルマスで唯一無比、当方が組んだS&Sエボクローンのエンジンを壊してくれた方でして、エンジンをTCに再度コンバートしてからも今度はT/Mをぶっ壊してくれました。また、少し前にテスト走行に来て貰った時も、インナープライマリーベアリングが粉砕しました。

どういう乗り方をしたらそうそう壊れるのか教えて欲しいところですが(笑)、はっきり言ってエボまでの車両なら瞬殺で壊す自信がありますので、単に操作が粗い、のではないかと思います。

一番問題なのは本人に自覚が無い、という事で、壊れる寸前が分かっていない、という事です。

主に走るのは箱根ターンパイクと首都高、という事も負荷を増大させる原因で、首都高は兎も角、急激なブレーキングと同時にシフトダウンが伴う"峠"はハーレーにとっては正直向いてないシュチュエーションです。

今回導入したリアのハブダンパースプロケットが効果を発揮してくれると良いのですが、今までと乗り方を変えないとまた同じように何処かが壊れる可能性はあります。

もう次に壊したらハーレーは降りて頂き、国産スポーツに乗って頂く、という確約を取り今回仕事のご依頼を受けました。
ですが、オーナー様に渡す前に、壊れるかもしれない"限界点"を当方自身でも知っておく事が必要です。

当方はボンネビルで平均時速270-280km/h、正真正銘の全開負荷走行2−3分でも一度もエンジンを壊した事はありませんし、お客様でもエンジンが壊れた、という方はこのオーナーさん以外一人もいません。

よって、今日のテスト走行でもワザと上り勾配で4000rpm-5000rpm巡行したり、高速走行中にほとんど回転数を合わせずに5速から4速→3速にシフトダウンするといった、正直、無茶苦茶な運転を試しました。
下手をするとレブリミットに入るマズイ運転です。

オーナーさんに渡してから壊れる位なら、自分で壊す方が良い(勿論壊れないで欲しいとは思っていますが)からです。

※公私共に仲良くしてるオーナー様ですから"敢えて"やっています。他のユーザー様にこんな無茶な事は出来ないし、しません。故意に壊しているようなものですので。

タイヤの空気圧が高かった為か、5速5000rpm位でタイヤの接地面を中心に車体が揺れてきたのであまり回しませんでしたが、ちょっと無理させて走った結果がこれです、、

R9261425 のコピー

プライマリーオイルが漏れています。単純に漏れた、というのではなく、なんらかの影響でプライマリー内部の内圧が上がってスプレーしています。

R9261426 のコピー

確かに無茶な走りをした訳ですが、それでもやはり漏れたらダメな訳でして、原因はクランクケースの内圧が上手く抜けていないのか、レフトサイドBBからプライマリー側にケースの内圧が逃げているとか、、ヘッドブリザーの開放量が足りないのか、それともオイルパンの内圧が上がっているのか、何かしら原因がある筈です。

のんびり2000-2500rpmで走っていたらこうはならなかったかもしれませんが。。

R9261427 のコピー

打つ手立ては沢山ありますが、オーナーの使用方法に出来うる限り沿ったカスタマイズを施し(勿論空冷OHVの限界を超えた領域では無理な事もあります)手を打つのが当店の仕事だと思っていますが、ある意味レース車両を仕上げるよりもこの車両は難しいものがあります。

R9261428 のコピー

自分の噴いたオイルでズルッと転けないように気をつけながら、だらーっと流して帰路に。

R9261429 のコピー

無事帰店。

R9261430 のコピー

イロイロ書きましたが、このプライマリーオイル漏れの原因以外、交換したTC88 T/Mのフィール、今回導入した油圧クラッチ、セッティングを見直した吸気と排気、導入したハブダンパースプロケットなど、他は完璧だったと思います。乗ってて爽快でした。

今回、全てをTC88準拠に見直した事は正解だったし、信頼性はTC88 ダイナと同等です。
走らせていても、"小さくて軽くなった"ダイナ、という感じがしました。
車体の完成度は相当に上がっていると思います。

R9261431 のコピー

今日は気温も高くて湿度もMAXだったのですが、プラグの焼け具合はこんな感じ。丁度良い塩梅ですが、この時期だとちょっと足が暑くなるので安全パイを見越して一段濃くしても良いです。

R9261432 のコピー

エンジンを止めて、しばらく経つと漏れるプライマリーオイルの量は激減します。やはり内圧が原因ですね。注:黒いオイルはもともとトレーに残っていた廃棄オイルですのでお間違えなく。

明日以降、なんらかの対策を行いたいと思いますが、何なら、もともと付いていた乾式ベルトドライブユニットに戻して走らせてみるのも、ひとつの手かもしれません。

R9261433 のコピー

そんな感じの本日でした。

追記:東京都のF様、ボンネビルSPLマフラー用のフィッティングチェックSST、本日発送させて頂きました。
明日にも届くかと思いますので宜しくお願い致します。
関連記事

| FXR on T/C | 21:55 | comments(-) | trackbacks(-) | TOP↑

PREV | PAGE-SELECT | NEXT