2020.06.12 Fri
'71y W1SA シリンダー発送。
去年は"空梅雨"だった気がしたのですが、今年は梅雨入りしたと同時に前線の動きが活発になっているようで、毎日激しく雨が降り続いています。
まぁそんな訳で車両の入れ替えもままならず作業が滞っており、本日も沢山届いたパーツを開封したり、また逆に梱包して発送したり。内燃機屋さんで加工をして頂くW1のシリンダーも発送準備を整えます。
まずはシリンダーからタペットユニットを外します。

タペットは完全なソリッドで、タペットローラーすら存在しません。少し湾曲した板状になっているだけです。この構造だとタペット音は出易く、オイルの粘度や種類でも大きく影響されてしまいます。メグロ もそうでしたが、タペットから出るメカノイズは多かれ少なかれ致し方ない、という事になると思われます。

ちょっと引っ掛かる感じのしていたタペットユニット。やはりアタリがキツかったような跡が残っています。部品の入手は不可能ですのでホーニングで逃げたいと思いますが、本来であれば此処も何らかのコーティングを施しておきたいところ。


シリンダースリーブはシリンダーに鋳込んであります。よって、シリンダーから飛び出ているスリーブの下部はフライスで切削してしまい、残ったシリンダースリーブはスリーブ毎ボーリングして削り取るという方法をとります。以前デルクロン製の鋳込みシリンダーでも同じように加工した事があります。
また、当方が用意した国産社外スリーブには"ミミ"がありますので、そこはシリンダーを座具ってセットします。

タイミング良く、コーティングに出していたW1用の社外ピストンが届きました。ピストントップ以外は全面コートしていますがこれもいつもの通り。ハーレー純正ピストンに施されているようなタダのモリブデンコートではなく、個体潤滑剤を使っています。

ミミ付きの社外シリンダースリーブも合わせて発送準備。

で、2つに分けて梱包を行い、内燃機屋さんへと発送。宜しくお願い致します。

'89y FXRで使う前後タイヤも届きました。ミシュランの新製品、コマンダー3"クルーザー"です。溝が深くてサイドウォールが硬い!というのが当方の第一印象。

オマケの画像は此方↓
クシタニさんにお願いしておりました当方の新しいレーシングスーツが出来上がったとの連絡がありました。
今年のレースに間に合うよう準備を進めて頂いておりましたが、知っての通りコロナの影響で今年のレースは中止になってしまった為、来年、2021年を見据えて、という事になります。

胸の"日の丸"は嘗てヨシムラ様がデイトナに挑戦してた頃、辻元選手が着ていたものにインスパイヤされています。日の丸を背負って海外のレースに挑むなんて、なんて男気があって格好良いんだ、と当時感銘を受けました。

腰のシャーリング部分、お馴染み富士山+"KUSHITANI"の文字が入っているコーポレートマークではなく、富士山だけのデザイン。これは"海外レース専用"モデルだけに許されたものだそうです。
今までの自分のレーシングスーツや、モビテック様のスーツでもこのエンブレムではありませんでした。


クシタニさんには個人的にサポートして頂くようになって7〜8年になるかと思います。
若かりし頃、憧れても買えなかったクシタニさんのレーシングスーツに今は身を包み、毎年ボンネビルに参戦出来てきた事はどれだけ感謝しても足りない位です。
共にボンネビルで戦える事は自分にとって"誇り"ですし、光栄以外の何物でも御座いません。

ボンネビルのレースに参戦して今年で10年目。
これは余談ですが、クシタニさんにサポートして頂く以前はご存知"ラングリッツレザー"さんでサポートを受けておりました。レーシングスーツの仕様変更でクシタニさんに移行する際でも、快く承諾下さったO社長やF店長の事は当然忘れておりませんし、今も公私ともに仲良くして頂いております。当方がレースで着用していた同社製のスーツは今もラングリッツ名古屋さんで展示して頂いております。
他にもずっとサポート頂いている業者様や個人様のサポートがあってこそ、今まで、あの憧れの最高速の聖地、"ボンネビル・ソルトフラッツ"に立ててきた訳です。レースに行けないこんな年こそ、改めて感謝の念を持たねば、と感じます。
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