2020.06.09 Tue
'71y W1SA トップエンドの分解再び。
その後は外注先に出掛けたり、その足でホームセンターで部品を調達したりと雑務に終始しておりましたが、夕方からはFXDLIを少々。ルーティーンワークですのでまた後程纏めて上げておくとして、閉店後W1を少しやりましたのでその記事となります。
TC95 FXRSが鎮座しておりましたが、プライマリー回りの部品加工でしばしストップする為、一旦倉庫へ移動させてW1を店内へ。ヘッドまでは分解しており綺麗なのでそう時間も掛からないという事で作業開始。

前回は1.0mm O/Sピストンが入っていた事とピストントップに全くカーボンの付着が見られなかったという事で、ヘッドだけをフルリビルトして組み直し。しかしながら劇的に改善されたとも思えなかったので再度分解します。
W1は非常に整備性が良いので作業開始からシリンダーを抜くところまで1時間ピッタリでした。

圧縮が何となく低かったのはまずはここが第一の原因。右側ピストンのセカンドリングが固着して閉じたまま全く動きません。これではセカンドリングが無いも同然です。

左側は一応全てのリングが動きます。しかし、このレトロな一体型オイルリングは如何にも駄目そうですよね、、このオイルリングの形状を資料で見たので、社外のピストンに交換しようと決めました。

シリンダーやピストンに目立つような傷は一切ありませんでしたが、シリンダーを見ると10年以上エンジン始動していなかったのでピストンリングが止まっていた箇所が錆びて筋が入っています。左右どちらのシリンダーでも圧縮は同じだったので、リング自体の張力も相当に落ちていたと思います。
ピストンーシリンダーのクリアランスも何れくらいだったのか、後程計測してみます。

何かの書籍かインターネットで見たのですが、W1シリーズはシリンダースリーブの内壁をクロスハッチをあまり付けずにツルツル、ピカピカの方が調子が良い、なんて書いてありました。
本当かどうか"眉唾モノ"ですが、当方は現代的なピストンに加え全面コーティングも行なっている為、いつも通りにオイルの保持率が高い、粗めのクロスハッチで組みたいと思っています。

ピストンピンを抜く際にSSTを使っていたのですが、その工具のナットがポロリと転げ落ち、クランクケース内部のオイルにチャポン!と、、、マグネットで探ったのですが全く発見出来ません。

仕方ないのでクランクケース下部にある四角いオイルパンを外したのですが、クランクケース内部のオイルだけが抜けてくるものだとばかり思っていたので小さいオイルトレー(=鍋!笑)でオイルを受けておりましたら、なんと、オイルタンクのオイルまで全て抜けてくるという事態に、、当然鍋からオイルは溢れて床はオイルの海へと、、。
硬くてヌルヌルなSAE30番ですから、拭き取るのも難儀致しました。笑

オイルパンとネットはスラッジで酷いものでした。まぁ開けて良かった、としておきましょう。

ピストンがまだコーティング業者様から戻って来ていない為、戻り次第シリンダーや新品スリーブと一緒に内燃機屋さんへと送り、スリーブ打ち替え+ボーリング+ホーニングと作業を進めて頂きます。
これでピストンは新たにSTDサイズへと戻り、エンジンが無事始動すればナラシからスタートする事になります。

まぁ腰上だけですので何てことは無い作業ですが、胸の奥に引っ掛かっていたものが取れた気がしてスッキリ。当方の足が完治するのはあと二ヶ月程掛かるかもしれませんが、それまでにはしっかり組み上げておきたいと思っています。

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