2020.06.06 Sat
TC95 FXRS / '04y FXDLI。

待ち時間の間にオイルフィラーの加工。この部品、正式には"Oil Spout"というみたい。初めて知りました。

切りました。

こんな感じで、

というのもこの車両用にワンオフしたフルチタンエキゾースト用のマフラーステーをそのまま流用したかったからなのですが、残念ながらギリギリ干渉してしまいます。これ以上カットする事も無理です。涙

実はBAKER製でこのオイル・スパウトのリプレイス品が発売されており、これを使えば多分クリアランスが確保出来そうなんです。格好も良いし使いたいのはヤマヤマだったのですが、$350という破格のお値段を見て怯みました、、BAKERは素晴らしい部品が沢山あるのですが、なにせ”お高い”。マフラーステーを作り直した方が安上がりですのでそちらで対応します。

そうこうしていると本日入庫のFXDLIが入庫致しました。車検整備の御依頼です。いつもながらピカピカで良い雰囲気。

エンジンオイルはロイヤルパープルを入れて頂いておりますが、流石に劣化しておりムラサキの色もあまり残っておりませんでした。スラッジは皆無です。

2年で走行1000kmちょっと、という事ですのでプライマリーオイルも綺麗なものです。唯一T/Mオイルのみスラッジが多かった位でしょうか。

で、FXRに戻ります。レフトサイドのオイルシールを圧入します。シールは純正準拠。

S&SのSSTを使ってシールを組みます。このSST、もともとティムケンベアリングをインストールする為のものですが、ベアリングを圧入するには使い難いので今は使っておりません。シールを組む為だけなら優秀な工具です。

出来上がり。

インナープライマリーを外した際には必ずやっておきたいシフターシャフトのシールの交換。オイルシールの在庫があったので交換しておきます。
ハーレーは日本車に比べてオイルシールの性能が圧倒的に悪いのですが、填め合い精度もタイト過ぎると思います。何処のシールも交換するのは難儀する部分ばかり。直ぐに漏れる癖に交換は難しい、という最悪なパターンです。


シフターリンケージもOKです。ようやく此れでプライマリー回りの作業に入れます。

さて、インナープライマリーですが、折角T/MをTC88化したのでプライマリーも全てTC88にアップデートしたい、というのが本音のトコロ。FXR用のプライマリーカバー類は入手も難しくなってきておりますし(当店には沢山ありますが。笑)、材質は明らかにTC88時代の方が良いと思っています。
右側のデルクロン製の強化品と、TC88純正カバーの補強リブの入り方がそっくりなのが見てお分かりになるかと。

此方がTC88 FLH用のインナープライマリーカバー。ボルトパターンと言い(※取り付けボルトの方向が一本だけエボとは異なります)、やはりこっちが良い訳です。ミッドステップの加工は必要ですが、馬鹿穴ひとつ開けるだけですので加工はフライスさえ有れば簡単です。

うーん。。

その前に、この車両のスターターが死亡していたのを思い出しました。で、TC88用の中古を流用します。入手してあった強化ワンウェイクラッチにも交換しておきます。


交換完了。2000年辺りの車両から外したスターターなので20年は使い古したワンウェイだった訳です。10年位使ったらワンウェイは交換して下さい。新車時の元気なスターターが蘇りますよ。そんなに高価なものでもありませんので。

左からデルクロン製強化インナープライマリーカバー、後期FXR用純正インナー、そしてTC88 FLH用インナー。
ここはやはり、スターターのセンタリングという事も踏まえても、TC88用で貫通ミッドシフトに加工したいと思います。


明日もまたFXRが新たに入庫する予定です。

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