2019.12.21 Sat
'93y TC96 FXRS-SP 1次ドライブのトラブルシュート。
で、本日はTC96 FXRSの作業を行います。
まずはスターター。リビルト済、という事で海外から購入したスターターですが、明らかにワンウェイが死んでいます。で、強化タイプのワンウェイクラッチに交換します。


強化スタータークラッチはテリー製。MADE IN U.S.A.

交換は簡単なのですが、スターターを分解するには8mmと9mmという特殊なサイズのディープソケットが必要になります。

確かにしっかりグリスアップはされておりますが、、、これが海外で言う所のO/H、でしょうかね。笑

30分ほどで交換完了。セルでのスタートは問題が無くなりました。

序での作業ですが、ゴム板をカットしてバッテリートレー下にひくゴムマットを作ります。比較的しっかりした厚みのものを使っています。

こんな感じ。


続いて1次ドライブ。エンジンを始動すると異音が出ていました。当初BAKERのエンジンスプロケットキットを疑っていたのですが、どうも違います。

アウタープライマリーカバーを外してエンジンを始動し観察していると、チェーンが踊って音が発生している事が分かりました。画像でも上下にブレているのが分かるかと思います。

何度かエンジン再始動を繰り返しているとチッと小さな火花が飛び、何かが落ちました。よくよく見ればスターターリングギアの歯でした。涙。

チェーンが上下に踊る事でオートテンショナーが上下し、そこから音が出ている事を突き止めました。で、試しに固定式のSE製チェーンテンショナーに交換してみます。


他にもクラッチパック自体を外してみたりもしましたが、改善は無し。同じ症状が起こっています。という事はT/Mメインシャフトが曲がっている、もしくはクラッチバスケットが何らかの理由で振っている、の2点が考えられます。T/Mメインシャフトだったらもう目も当てられません。

一旦1次ドライブを外し、メインシャフトを計測。2/100〜3/100程度なのでまぁなんとか大丈夫なレベルではないかと思います。

次にクラッチバスケット自体を計測します。こちらはかなり振ってます。原因かどうか分かりませんが、クラッチハブのベアリングを交換してみる事にします。

で、分解。

試しに自分のレーサーで使っていたクラッチパックを装着してみたのですが、気のせいか振ってはいないような気がしますし、実際の測定値も良い結果が出ています。

クラッチハブベアリングに鉄粉が付いている感じがしたので綺麗に洗い流し、回転させたところゴロッと引っ掛かって止まる箇所がある事が分かりました。

ベアリングを交換してクラッチパックの振れが止まればバッチリなのですが、欠けてしまったスターターリングギアを交換するとなると、別のクラッチASSYを手配する方が早い気もします。
クラッチにしてもスターターにしても純正新品が法外な値段の為、どうしても中古を流用せざるを得ない訳ですが、こういったリスクが多々あります。エンジンのコンバートは中古パーツのトラブルとの戦いだと思います。

とりあえずハブベアリングも国産品に代替できそうですので、本日のところはベアリングだけ注文だけしておきました。
続きます。
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