2019.11.07 Thu
'89y FXR リカバリーとT/M回りの作業。

下手なペイントは剥がれてしまう程強力ですので、どんなに頑固な汚れでも綺麗になります。しかし、エボのエンジンペイントなどは劣化すると簡単に剥がれてしまう為、エンジンケースには施しませんでした。
ウェットブラストと同等、とまでは言いませんが、コンプレッサーからダイレクトに太いエアホースで繋いで作業しますので、作業時間も短縮出来るようになりました。

下回りもカラッとすっきり。



あれほどドロドロだったインナープライマリーもご覧のとおり。

で、本日ヘッドボルトが届きましたのでトップエンドを組んでみました、、がそこで問題発生。

何が起こったかというと、ヘッドを車体に搭載し、届いたヘッドボルトで締めた訳ですが、いつもに比べて締め付けが何故かキツい、、これでは正確なトルク管理が出来ない為シリンダースタッドをやり直す事にしました。よって、ヘッドとシリンダーをもう一度取り外し。

ヘッドボルトを外す際、ほとんどシリンダースタッド毎外れましたので、結果的にはやり直さないと駄目な状態であったと思います。"急がば回れ"、これ大事。
少しでも違和感があったらそれがどうであれやり直すべきですね。無意識でも直感的に手に感じる感覚は、数値より遥かに正確であると感じます。

付いていたシリンダースタッドボルトには最初から違和感があった為、この際別のものに全て入れ替える事にしました。何と言うか、ケース側のネジ山が鋭利過ぎるのがちょっと気になっていたんで、、多分交換する必要があるかと言えば?ですが、自分の思い通りに組める事がベストだと思っています。

交換したシリンダースタッドを組み直しました。今回はストックのツバが上向き、ケース側の差し込み深さは純正準拠に調整。ロックタイトを併用しているので明日まで一晩寝かせます。

で、続いてT/M。オイルシールを交換する為一度メインシャフトレースを外します。簡単に外れました。

スプロケットスペーサーがなかなか抜けず?だったのですが、ご覧のとおり内部に錆びたスラッジが大量に挟まっており、簡単に抜くことが出来ませんでした。普通はスルッと簡単に手で抜けます。


もう何が固着しているのか分かりません(笑)。多分劣化したT/Mオイル+鉄粉+錆を足したものだと思われます、、クワッドシールは潰れて変形してました。今までお勤めご苦労様でした。

スプロケットスペーサーには擦れた線傷は入っておりますが段差はありません。錆びだけ落として続投します。

メインドライブギアは柔らかい真鍮ブラシで磨きクリーニング。

メインドライブギア内部のメインシャフトシールを交換します。ここも難儀する車両が多いのですが、この車両では比較的簡単に外れました。

新しいクワッドシールを付けます。その名前のとおり断面が四角になっています。

クワッドシールやその他オイルシールには適応適所に様々なグリスを使います。ここはラバーグリスを使っています。

T/Mケース側のメインシール、そしてメインシャフトシールの圧入が終わりました。

最後に外してあったメインシャフトレースを再び元に戻します。シャフトやレースは特に問題なく走行距離相応でしたのでそのまま再インストールしています。


続きます。

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