2019.11.02 Sat
'89y FXR / '00y FXR4 トップエンドの脱着作業。

ここからは実作業。トップエンドを組み立てます。シリンダースタッドを抜き取ってありましたのでケースデッキをオイルストーンで面出し。

で、シリンダースタッドをセット。今回はミミを下に向けた"逆組み"にしました。


シリンダーとピストンををセットしました。

直ぐにもヘッドをセット出来るのですが、生憎ヘッドボルトが酷く遣れてます、、これはエボリューションエンジンの宿命でもあります。折角ピカピカのシリンダーとヘッドを装着するので、ヘッドボルトもツインカム用のメッキタイプに交換する事にしました。

という訳でここでしばしストップです。

組み上がっていたFXR4は本日オーナー様にご来店頂き、エンジンの状況を確認して頂きました。エンジン始動もアイドリングも問題ないのですが、やはりエンジン温度の上がり方が高い事、それに冷め易さもストックエボに比べると遅い為、やはり膨張率の高い旧ワイセコピストンは使うのを辞めよう、という事になりました。
なかなか判断は難しいところなのですが、メカニカル的な事にも理解の深いオーナーさんですので、納得頂けて良かったです。鋳造ピストンに交換する事になりましたが、必ず良かったと体感して頂けると信じております。
という訳で、シリンダーを外さないといけませんので早速分解する準備。ピンゲルコックが負圧式ですので、ガソリンはタンク給油口からドレン。フルタンク入っておりましたので18L程抜きました。


FXRのエンジン作業で何が面倒かと言えば、このエンジンフロントマウントの脱着です。ここを外さないと絶対にリアバンク側のロッカーボルトが外せません。レギュレターの表裏、エンジンマウントのやはり表裏でナットサイズが違う為、個々に工具を持ち替えないといけない辺りが非常に面倒臭い、、、

ロッカーにも十分オイルが回っています。ピストン〜シリンダーのクリアランス以外、特に何も問題はなさそうです。

トップエンドが外れました。

明日クリーニングして部品は検証しますが、シリンダーもピストンにも全く傷は入っていませんでした。負荷を掛けなかった事が幸いしたみたいです。ダメージが一切無くてほっとしました。

焼け方はちょっと特殊です。カーボンが溜まっている訳でも無いのですが、焦げたような雰囲気になっています。HSRキャブのジェットがどんどん大きくなった事にも関連性があると踏んでいます。




FXR4も取り敢えずはここまでで一旦ストップ。別のシリンダーも計測し、最も小さいサイズのO/Sピストンが使えるよう考慮したいと思います。

オーナー様には追加の作業用パーツをご持参頂きました。明日はこのあたりの部品を仮り組みしてみたり、1次ドライブ回りの作業をのんびり行おうと思います。

ここ最近はFXRの作業ばかりに追われておりますが、この連休中にも関東からもう一台作業入庫する予定です。
皆様有難う御座います。

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