2019.06.12 Wed
今期のボンネビルについて。
当初、今期は新たに契約したセカンドライダーと、当方の2トップ体制で臨む、という事を聞かさせれおりましたが、知ってのとおり当方は去年の転倒で身体にダメージを受けており、コンプライアンス的な見解から解雇、という運びとなりました。
企業の社会的な立場を考えれば当然の判断で、そこは当方も十分納得が出来ます。ですので解雇を受け入れたつもりです。
レースは命を懸けて、本気で戦う"勝負事"です。
ですので転倒が起こりうるのは当たり前の話ですし、現にボンネビルを走るライダーも少なからず転倒している方はいます。それは承知で自分のレースは走っておりますし、それを、仮に雇われの身としても、雇い主に全て責任を問うことは筋違いだと思っています。
転倒後、当方が帰国して通院の間もレースで事前に契約しているレース保険に加え、モビテック様はいち企業様として手厚くご対応をして頂いたと思います。それはとても感謝しております。
今も後遺症のような症状は残ってはいますが、それをこれ以上責任追及してもお互い何にもなりませんし、得する事も一切ありません。
当方は、少し不便になった身体をレースの代償だと諦め、それを受け入れ生きていくしか術がありません。それは今の仕事が仮に出来なくなったとしても、乗る、と決めたのは自分ですから、自分に責任があります。
勿論、100%納得しているかと言えば、正直それはありません。
ここでは書けない、納得できない事も無い訳ではないです。
しかし、それを今更言ってももう始まらないですから。。
ただ、唯一心残りなのは、セカンドライダーを立てた時点で、大凡当方を下すのは決まっていたと思います。
この6月も半ばになった現時点では、もう自分のレーサーでレースに出場する事も時間的に不可能です。もう少し早く判断して頂きたかったです。
車両の「本当の問題点」が完璧に解決できたかどうか分からないまま今期のレースに挑む、という事は、乗り手の変更による車体の動きが"良くなるかもしれない”という希望的観測に"懸けている"としか当方からは見えません。当然当方の身体を心配して頂いた事も重々承知の上で敢えて言わせて頂きます。
勿論国内でのテストの結果に基づいての判断ですから勝てる可能性は無い訳ではないとは思います。
しかし、また揺れが発生して、スロットルを開けられず200-250km/hの速度に甘んじるのであれば、それはもう誰が乗っても同じ事なのではないかと考えます。
レースは、腕が立ち、ここ一番でプッシュできるライダーがいて、加えてボンネビルの場合は天候という自然現象が猛威を振るう場所ですから、良いコースコンディションの時に走行出来るタイミングの両方が揃って、初めてタイトル奪取に近づけると思います。
車両の問題点が沈静化し、且つ新たなライダーさんが120%の能力を発揮され、モビテック様の長年の夢であった電気バイク世界最速、という栄冠を掴める事を、心よりお祈り申し上げたいと思います。
2015年からの4年間、良い経験をさせて頂きました。
お世話になり誠に有難う御座いました。
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