2019.04.25 Thu
'91y TC88改95 FXRS-SP ギアドライブカムのインストール。
勿論TC88エンジンで大容量のオイルポンプやギアドライブカムにする事のメリットはとても大きいのですが、プレート側で油圧をコントロール出来るという利点を考えてのインストールです。

まずはフロントエンジンマウントを外さないとTCコンバートのFXRは何も始りません。因みにフロントエンジンマウントが上下逆さまに装着してありますが、これは理由あっての事です。

どこまでオイルが流れていたかをチェックしながら分解。






分解完了。大凡予想したとおり。

まずは交換するカムのリフトをチェック。ケース側加工の必要の有無を確認する訳ですが、今回はボルトインカムですので勿論問題なし。ダメな場合はジッパーズのSSTでケースボスを削るのですが、当店では何度もやっている加工になります。

次にカムサポートプレートを組みます。こちらも何度もやっている作業ですので特に説明する事もありませんね。




完成。カムは現在レイトタイプに変わっており、カムタイミングマークが今までのものと異なっています。

続いてオイルポンプ、いってみましょう。このTC3になってからも取付ボルト穴位置の相違でアーリーモデルとレイトモデルがあります。今回は"L"レイトモデルです。

3ステージなので奥側から順に組み付けていきます。アッセンブリルーブはこれでもかという程塗付します。ポンプギアは裏表がある箇所があるので気をつけます。



アッセンブリできました。でギアを動かしているとピニオンシャフトの回り留め部分に隙間がある事に気がつきました。目視で分かる程隙間がありガタがあります。
ひょっとしてTC88とTC96でピニオンシャフトが違うんじゃないかと(そんな事は無いのですが)慌てて外し、自分のSE120Rのフライホイールでチェックしましたが、やはりアソビの部分があります。
S&S側の加工ミス?かと思いましたが、ひょっとするとワザと遊びを作ってあるのかもしれないと考えました。
フライホイールは前後方向に動く事は無いので常時同じ方向にしか負荷がかかりません。ポンプギアを回すのはそれほど抵抗が無いかと思いますので何かの拍子にスラッジを噛んだ時、ピニオン側の遊びで負荷を軽減するのではないかと。
しかし、ここに隙間があるポンプを初めて見たのでちょっと心配ですが、まぁとりあえずはS&Sを信じるとします。



アウターギアを圧入したらボルトは付けずにそのまま放置します。

これがオイルプレッシャーを変更させるリリーフバルブの調整ボルト。カムカバーを外すだけでアクセス出来るように作ってあるので、一度走らせてみて油圧を変化させたい時にも簡単に変更出来ます。とりあえずデフォルトのままで調子をみます。

で、オイルタンクにオイルを1/3程度入れ、あとはひたすらハンドクランキング。ピニオンシャフトからオイルが滲み出てくるのを確認しました。やっぱりフライホイールにはきちんとオイルが回っています。

カム回りが完成。

あとはエンジン回りをアッセンブリして完成。油圧のチェックを早く行いたいのですが、ここは焦らず一晩寝かせてガスケットを落ち着かせます。


オマケの画像は此方↓
先日遊びに来て頂いたラングリッツジャパンのO社長から届きました、"NOT FOR SALE"。そのタイトル通り、非売品の写真集です。貴重なものを頂き誠に有難う御座いました。次回はクルマで何処かに出掛けましょう!

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