2019.02.16 Sat
'00y FXR4 緊急入庫再び。

レッカーが来る前にさっとT-man 107cu" FXDBIを作業。倉庫に車両を詰め込む事になると作業が出来なくなってしまいますので。


で、フロントサスペンションを外しました。

FXDBはこの後ホイールを交換してのFダブルディスク化+ブレンボ・ラジアルマウントキャリパーを装着する為、ボトムチューブを入れ替えます。序でにサスのメンテナンスを行い、オーナー様持参のクロモリシャフトに交換します。

で、FXR4が運ばれて来ましたので早速作業に入ります。今回故障したのはスターターモーターのワンウェイクラッチです。バッテリーが弱っていたので交換をお願いされていたのですが、その前にセルが逝ってしまいました。

まぁあまり多くを書きたくはないのですが、、全てが"仮組み"のレベル。1次チェーンも全域で弛みっ放し。相変わらず何処にもロックタイトは使ってありませんので腕力が極端に落ちている当方でも簡単に回せるレベル、、、です。

スターターを外しました。1.7KWの強化スターターだそうです。
当店ではどのようなエンジン仕様だとしても強化セルを使うことは一切ありません。というのも強化セルを使うとエンジン始動を失敗した場合、バックラッシュでかなりの確率でワンウェイが壊れます。因みに当方の赤いSE120Rレーサーも、T-man 124RXエンジン搭載のFXDBIもセルはノーマルですが全く以って問題がありません。
そもそもチューンドエンジンには強化セル、みたいな事しか言わないショップさんは考え方が古く、バッテリーが弱ってしまったり、乗り手のエンジン始動方法が上手くないととてもリスキーです。
どんなに凄いエンジンを造ったり、阿呆ほどデカイエンジンを搭載したりしてもエンジン始動がままならないようであれば、それは全く意味のないタダの鉄屑です。どんな車両でも押しがけ出来るような、超人ハルクみたいな人間ならまだしも(笑)、まぁ普通は無理ですよね。
当店の場合だとマニュアル、もしくはエレクトリックのコンプレッションリリースを装着したり、そもそも圧縮比を適正にして問題なく始動出来るようなエンジン仕様で組むよう心がけています。またキャブ車のオーナーさんにはエンジン始動方法を熟知して頂く為何度でもレクチャーさせて頂きますし、ツインカムの車両であればイージースタートカムという選択肢もありますから、兎に角、始動性の悪いエンジンには組まない事がそもそも大事だと当方は考えます。

オーナー様の話ではエンジンは排気量が1340ccのまま重いフライホイールに交換、圧縮比は9.5:1と伺っております。
はたして重いフライホイールが始動時にどれ程の抵抗が有るのか無いのか当方には皆目検討も付きませんが、圧縮比は特別ハイコンプという訳ではありませんので1.7KWはやりすぎであると思います。
よって、今回は問屋さんに在庫があった1.4KWをチョイスする事にしました。

この車両をざっと見回すだけでも、残念ながらこの先々もトラブルが発生する、という可能性は低くないと思います。オーナー様には誠に気の毒であるのですが、少なくとも当店で手を入れたところは問題が無くなるよう、諦める事なく手直しをさせて頂きます。
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