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SE120R 検証。

ブローした120Rのエンジンパーツを検証します。

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腰下のピニオンシャフトまでをチェックしたFLHに搭載された120Rですが、外したパーツの洗浄とチェックを行います。

壊れたからには何処かに原因があります。それを未解決のまま新品パーツで組み直して仮に修理出来たとしても、原因が分かった訳ではありません。
内燃機の作業では原因を追及し尽くし、お客さんがたとえ理解できようができまいが、説明する事がお金を頂くに値する仕事だと思います。交換して直りました、チャンチャン♪では素人と同じです。

とかくエンジンの仕事は内部の見えない作業ですから"グレー"になりがちです。その辺りをしっかりとクリアにしておく事がお客さんにとっても、ショップ側にとっても大事です。

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ピストンが棚落ちしてカムサポートプレートがこうなるのは理解出来ます。しかし、極端に片当たりしている事が気になります。プレート裏面のアルマイトが人の手によって研磨されているのも見受けられます。

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油圧テンショナーなのにインナー側がこれだけダメージを受けています。普通あり得ません。

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原因はこのチェーン。なんらかの原因で錆びたチェーンのように硬く締っています。斜めって回っていた気がします。通常この形状のままチェーンが立っている事はありません。

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サポートプレートのダメージはもうミリレベル。通常ここは平らですからアルミだけでなくメタルのスラッジも回った可能性が高いです。しかし、原因のメタルが何処にもいない。。

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カムストッパープレートもこのとおり片当たりしてます。ピニオンが振っていなかったにも関わらず、です。ひょっとしてケースにティムケンレース打ってあるとか、それとももともとティムケンケースなのか、、

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オイルポンプ内部もスラッジが回り傷だらけ。これは棚落ちが原因だと分かります。

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カム山はアタリがキツかった為こんな感じ。これはプッシュロッドのアジャストと油圧の問題。段差は無いので再使用出来るかどうか微妙なところ。

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シリンダーはピストンが首を振っており前後方向の縦傷。それに加え左右方向のクロスハッチが片減りしているのが気になります。走行距離はたったの1500kmです。

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ピストンのフラッタリングと棚落ち、加えてオイルを大量に消費する原因は分かりました。これらについては規定値で組み直す事により解決出来ます。

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しかし、全体的に片当たりしている事、加えてメタルの破片が無い事が気になります。あまり考えたくはないですが、ボトムエンドの組み方に原因があるような気がしてなりません。腰下までいくと金額も嵩みますし、もし仮にケースやフライホイールが駄目ならどうしたものか、悩ましいところです。
明日オーナーさんがご来店されるので相談したいと思います。

オマケの画像は此方↓

本日旭川の"スターモーターサイクル"さんに発送したTC96の貫通ミッドステップ加工プライマリーカバー。
"メイド・イン・スズカ"のクオリティ、説くとご覧あれ。笑
お待たせ致しました&有難う御座いました!

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