2017.07.26 Wed
レース健康診断。
FIMでエントリーの場合はワールドスピードレコード、AMAエントリーの場合はナショナルチャンピオンを争う事になるのですが、海外からエントリーする当方の場合、その両方でエントリーしていますので世界記録とナショナルレコードを狙う訳になります。但しその既存レコードに速度差が生じている場合が多々あり、FIMのみ、AMAのみといったレコードブレイクになる事が多いのもこのレースの特徴です。
実際のレース車両造りも双方のレギュレーションに準じた車両でないとダメな訳で、レギュレーションに合っていない部分はレース前の車検時に修正を求められ、その修理が終わるまでは絶対にコースに出る許可が出ません。
これは事前に発行されるFIM/AMA双方のサプリメントに従って車両造りを進めれば基本的には問題ないのですが、記載が微妙であったり、何よりFIMとAMAで異なるレギュレーションであると実際車検時に注意される事が多くなります。
特に難しいのがパーティカルストリームライナークラス、と呼ばれるカウル付きのクラス。
Fフェンダーの形状であったりリアタイヤのカウルの被り具合だったり。このあたりを修正している車両は毎回多く見かけます。
今年参戦するEV-01Zは3度目のボンネビルですが、去年のレースでインスペクターの方々に多くの修正指摘を頂き、全て手直してあるので車検に関しては万全であると思います。
加えて車両造りと同等に大事なのがエントリーの際のペーパーワークです。
まずは国内のサーキットでMFJ国内ライセンスを取得し、それをFIMのライセンスに変更、その際には事前にレース保険への加入も義務付けられます。車両輸出の為のカルネの用意もしなければなりません。BMSTのエントリーフォームがPDF化されたのはここ数年の事ですが、以前は6月にほとんどのペーパーワークが出揃い前もって準備に時間を割けたのですが、ここ最近は7月に入ってからアップされる事が多く、レース車両作り、各種書類の用意をほぼ同時に行う必要がある訳です。他にも飛行機の手配やレンタカー、宿の予約、スタッフの募集などもあるのでもうそれはそれは本当に大変です。当然渡航に従うお金を作らなくては何も出来ません。
海外レースを戦う、という事は、憧れだけでは辿り着けないハードルが多々あると思います。
しかし、こういった苦労をひとつづつクリアして、初めてソルトフラッツに立てた時の喜びは何ものにも変えられないと思います。あの感動は何年経っても忘れる事がありません。
今当方はモビテック様の契約ライダーですので色々な部分で正直楽をさせて頂いております。よりライディングに集中する事が出来ますのでレーサー冥利に尽きる訳ですが、これにはこれまで自分自身で全てを行ってきたという自負と共に、それらがある意味認められての今のポジショニングであると思います。
今年は多くの日本人ライダーが参戦すると聞いています。
どのようにボンネビルを感じるのかは当方に知る由もありませんが、全ての事柄が日本に居ては絶対に感じる事が無い事ばかりです。
勝った負けたは時の運もありますので一概に何とも言えませんが(勿論記録更新できればベストですが。笑)何度も何度もボンネビルに通うようになれば、”ライフワーク”として毎年ずっと通ってらっしゃるベテランの方々に認められる日も来るんじゃないかと思います。まだまだ自分はその道半ばですけど。。
そんな長い長〜い前置きはさておき(笑)、本日はレースの健康診断の為県内の病院に行って参りました。
これもレース出場にあたり必要な手続きになります。



指示された検査科をグルグルと回り、メディカルフォームに記載する主な検診は99%終了しました。
レースまで日にちが無い事を病院側が考慮してくれ、必要な検査を前倒しして頂けた結果です。
残るは8月1日に心臓エコー検査を行って頂き、当日担当医師に預けたFIM/AMAメディカルフォームを受け取ってBMST事務局に送付したら正式エントリーが全て終了する事になります。
嗚呼!まだAMA側のエントリーフィーの支払いが済んでないみたい、、、

追記:
モビテック様のブログです。
EVバイクプロジェクト~vol.42 EV-01Z完成 ~
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