2017.07.22 Sat
'06y FXDB / SE120R FLH。

2006年モデルのFXDBストリートボブです。この年式はフレームとT/Mこそ6速フレーム車両なのですが、エンジンはTC88のままとなります。よって余り人気の無いモデルですので車両価格は割安。とはいえ4インチストロークのままでボアを広げるボアアップの方がTC96ベースで作るより回るエンジンに出来ますから、これはこれでアリなんですよね。
TC96をTC88のショートストロークにするにはお金が掛かりますし、今は95cu"は勿論の事100cu"辺りまで広げてのスクエアも可能です。フレームはTC96ダイナと同じなので高速走行に強いですし、ツルシのTC96よりはTC88ベースでのボアアップの方が絶対面白いと思います。

で、FLHの続き。
肝心かなめのピニオンシャフトの振れを計測。規定値内でとりあえずはホッとしました。

とはいえ一度ブローしているし、腰下の組み方がどうなっているか当店では一切分かりません。フライホイールの回りに問題は無いとはいえ、100%の当店保証をする事は無理ですが、腰下のダメージは"ほぼ無い"と信じて進めます。この辺りはオーナーさんと本日やり取りして決定させて頂きました。

使えない部品が多いので当店でストックする中古パーツを吟味。TC96のパーツは沢山あるのですが、このSE120Rエンジン、実はTC88マウントエンジンなんですね。よってTC96のパーツは使えません。
カムサポートプレートやカムは流用不可能ですが、TC96ピッチのオイルポンプだけは流用可能です。

ケース内の洗浄とチェックを終えたら次はオイルパンのエンジンオイルをチェック。

流石にブローしているのでスラッジは凄い量です。オイルをガンガン喰っていたので絶えず継ぎ足して乗っておられたにも関わらずこの汚れ方。

残念です。

トップエンドは当店在庫の中古シリンダーをボーリングし、再びSE120R純正のO/S・FTピストンの導入を考えました。しかし、純正ピストンが一個約7万円!するという事でこれは諦めました。
本来ならライフとオーナーさんの乗り方を考え120cu"のままにしたかったのですが、生憎T-manにもレボリューションにもそのような排気量設定はない為、レボリューションの124キット(フラットトップピストン)にしたいと思います。
熱的には少し厳しくはなりますが割安で後加工も無いですし、圧縮比は10.5あたりなので120Rと差異なく使えると思います。

という訳でパーツを手配するまではしばしストップです。

本日'79y FLHも無事納車させて頂きました。
丁度昼間の一番暑い時間だったのですが、案の定信号で止まるとパーコレーションの嵐でエンスト。風を当てて走っていればまだ良いのですが、極低速や信号待ちは鉄シリンダーのショベルはこの時期正直辛いです。
パーコレーションの場合、ジェッティング云々という次元の話ではないのでもうエンジンを冷やすしか方法がありません。
で、ちょっと日が陰る夕方までクーラーの効いた店の中で車両を冷やし、その後帰路について頂きました。
余り長く店にあると邪魔になるだろうから、とオーナーさんが気を利かせてくれたのですが、正直この暑さで空冷車両に乗るのは無謀です。悪戯にオイルを劣化させるだけですから、車両を大事にする方は乗らない方が無難です。
実際この時期単車で来店頂く当店のお客さんは"ゼロ"ですから。笑
クソ暑いのに何が何でも単車というのは、、単車が気の毒です。
さてさて、明日はちょっとのんびり営業です。
涼をとりがてらでもお立ち寄り下さいマセ!
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