2017.07.21 Fri
SE120R FLH 分解検証。
エンジン組み上げ後1000kmでピストン棚落ち、O/Sピストンで組み直し後1500km走行との事。エンジンからの異音と異常にオイルを消費するということで修理を依頼されました。
本当であれば他店様でのトラブルは他店様で責任持って修理頂く事が基本だと思うのですが、今回当店常連さんのご紹介とご依頼、という事で特別にお受けさせて頂きました。
120Rの消耗パーツは常時在庫しておりますが、流石にピストンやシリンダーは手持ちが御座いません。部品を手配してもかなり時間がかかるものばかりですので、とりあえず分解し何が必要かを見極めたいと思います。ですので分解後はしばらく時間が空くと思いますので予めご了承下さい。
さて、まずは検証という意味合いもあり、写真は多めです。





プラグは白くヒート気味。













ロッカー内部はヒートした事でオイル劣化の異臭が強いです。理由は後で分かります。














爪が引っ掛かる縦傷。シリンダー、ピストンは残念ながら駄目みたいです。










トップエンドに続きボトムエンド。

多分1度目のブローでダメージを受けたと思われるサポートプレートオイルポンプ接合面。凸凹なので正常な量のオイルをトップエンドへ送る油圧が確保出来ていなかったと思われます。

アルミだけでなくメタルのスラッジでもダメージも受けています。

カムサポートプレート、オイルポンプも要交換。残念です。

カム室にはアルミのスラッジが砕けて溶けたオイルがべっとり残っています。


クランクケース内部にもキラキラしたアルミスラッジが残っていましたのでブレーキクリーナーを使ってケースドレンから排出。本来ならケースを割る必要があるのですが、、まずはオイルパンのオイルを見てから判断したいと思います。
オイルを喰っていた理由はほぼ予想が出来ましたが、まずはピニオンシャフトやピストン、シリンダーの計測を行い数値でしっかり追い込みたいと思います。


オマケの画像は此方↓
再販されたヨシムラ製の油冷GSX-R用タイマーカバーとスターターカバー。オリジナルのマグネシウム製とは異なり此方はアルミ製です。とはいえ砂型の肌も見事に再現され、コストパフォーマンスを考えれば◎。
初期ロットは既に完売してますが、2次ロットの注文を当店でも受け付けしております。

| Engine Maintenance | 21:54 | comments(-) | trackbacks(-) | TOP↑