2017.06.10 Sat
'08y SE124RX FXDBI ヘッド回りのリカバリー作業~分解チェック。
カウルがあるのでガソリンタンクを外すのはちょっと苦労します。ここまででも小一時間を消費。


ハリケーンヘッド専用の62mmインテークの差し込みOリング。割けちゃってますがエアーは吸ってませんでした。

リアバンク側エキゾースト。カーボンは多いのですがオイル下がりは無し。

同じくフロント側インテーク。此方もOK。

インマニのインテークシールはご覧のとおり。これはストレートポートのレーシングヘッドであるハリケーンヘッド特有の症状で、当方のレーサーでも毎度なっています。これはヘッドブリザーからのオイル過多によるスタート時の爆発でのダメージを受けている訳で、ブリザー流路の改良が必要です。ヘッドブリザーをインテークに戻すのはハーレー独特の構造だと思いますが、所詮環境への配慮ですから純粋にパワーを追うならインテークに戻すべきではないです。
通常のヘッドでもしインテークのOリングがこうなっていたら、、それは何処か壊れてます。笑


ヘッドが処理出来ないブリザーオイルが溜まってます。ストレートポート故流速の"陰"になっている場所があるのでどうしてもオイルが多過ぎると溜まるのだと思います。ビックボアで更に上がった内圧を抜き、ヘッドブリザーの戻りを別ルートにする事で解決出来ると思います。

リア側インテーク、オイルで濡れてます。一度オイル分を完全に拭き取り、セルでのクランキングを行い少し時間を置いてじわーっとくれば、それはもうオイル下がりに間違いは無いです。

こちらはフロント側インテーク。バルブ傘の部分にオイルがのってますが、これはブリザーからの戻りオイルなのでシャフトは乾いてます。ヘッドブリザーのオイルが如何に邪魔かお分かりになるかと。

インマニもご覧の通り。

という訳でヘッドを下ろす事にします。



単純に分解するだけでなく、オイルの色や匂い、各部の摩耗をチェックしながら作業を行う事は基本中の基本。エンジン組み上げ後少し走ったエンジンは雄弁です。

ハイリフトカムを入れてるのでプッシュロッドのボール部分も注意します。この形状はハイリフトに対応したウエストのあるタイプ。プッシュロッドはなんでも良い、訳ではありません。



リアヘッドのエキゾースト側、リンクルペイントが剥がれています。熱的に厳しいのでしょうか?TCではあまり見ないです。





明かにオイル下がりしてます。傘の部分のカーボン溜まり具合に注目。

前回は規定値から大きく外れていない感じだったのでバルブシャフトコーティングで逃げましたが、ガイドは既に2万キロ程走っています。


念の為外したバルブシャフトを計測。コーティングが減った分だけマイナスしています。

当店にはコーティングを施した新品バルブの在庫があります。というのもこのFXDBIと当店レーサーは共通パーツも多いので細々したパーツもほぼストックしています。新品とも比べます。

結果、バルブガイドを入れ替える事がベストだと判断しました。バルブシールで止まるレベルかもしれませんが、走った距離と走り方を考慮した場合打ち替えがベターだと思われます。

H-D純正ガイドが入手出来る可能性は低いので一応社外でも手配します。

本日は部品も沢山届きました。FLHRで使うブレーキ回りやキャブレターなど、全て入荷しました。

ボンネビルの正式日程が決まりレース保険も契約しました。これでMFJからFIMのライセンスに切り替えが出来ます。
早速必要な資料を揃え、ライセンスの発行を行います。

梅雨に入ったみたいですがしばらく雨は無いみたい。クイック作業や止まっていた長期入庫車両の作業など、今のうちに進めます。
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