2017.01.13 Fri
'87y XLH883改1200 トップエンド作業。
シリンダーのダウエルピンは鍛造強化タイプ。純正のブリキのロールタイプは使いません。

リングエンドギャップは既に調整済みでしたのでアッセンブルルーブを塗り込んでギャップ方向を調整。


シリンダー側壁にも塗り込みます。別に流血してる訳ではゴザイマセン。


前後シリンダーをセット。

シリンダーベースガスケットが潰れるのを待つ間にT/Mのエンドプレイを計測。メイン、カウンター共に問題なし。


ステーターコイルをセット。XLはプライマリー側のケースサイドからレギュレターへ2極コネクターで配線を繋ぎますが、このコネクター部分が差し込み式になっているだけですので必ずプライマリーオイルが漏れます。よって液状ガスケットを塗り込んでから圧入し、画像のような感じで工具で押さえ付けたままで一晩置きます。なお高年式XLではネジ止めになっていたんじゃないかと思います。

ヘッドボルトは余りに酷い状態なので全て新品に交換します。ショートボルトが少しだけ首下が長くなりますが、XLには無加工でTC88ビックツイン用が流用出来ます。

シリンダーヘッドを搭載します。因みにヘッドガスケットはS&S製は使いませんでした。シリンダーヘッドは一見梨地に見えますが、シルバーのパウダーコートを施してあります。此方も特注仕様。

恐れていた事が。1.0mmO/Sハイトで特注したシリンダーだったのですが、フロントエンジンハンガーの角度が合いません。付かない訳では無いのですが、これではヘッドガスケットに負荷が掛かってしまいます。
これはヘッドハイトというよりもS&Sヘッドの肉厚によるところが大きいです。このあたりがS&Sの難しいところなんですよねぇ。デルクロンも然りですが。

フロントエンジンハンガーの件は後ほど考えるとします。因みにエンジントップハンガー、インテークマニホールドは問題なくセット出来ています。当然と言えば当然。

プッシュロッドはまだ検証しておりませんが、本来カムはボルトインですのでストック長で問題が無い筈です。しかし、シリンダーハイトを上げていますし、ビックバルブも入っているのでアジャスタブルが必要になる可能性が高いと思います。

続きます。

オマケの画像は此方↓
エンジン仕事が続くとストレスが溜まります。モチロン嫌いじゃないんですが長時間集中し気を遣うので疲れるんですよねぇ。そんな時はあまり考えずに出来る単調な作業で箸休め。

”軽さは正義”。POP吉村氏の流儀に従い、必要最低限の強度を確保したらあとは軽量化。リアブレーキのトルクロッドをドリルドして軽量化しました。大きめのボルト、ナットを全てβチタン製に変更すれば事足りるんだと思いますが、そんな事を続けているとタダでさえ売れない車両が更に売れなくなってしまいます。。

GSX-R、問い合わせお待ちしておりますー。

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