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SCTA World Finals CANCELLED。

SCTA(Southern California Timing Association)によって主催される今年の"World Finals"が正式にキャンセルとなりました。ソルトフラッツはまた水の下に沈んでしまいました。


今年8月最初に行われた"Bonneville Speed Week"は3年ぶりの開催でした。その後は当方もエントリーした"Motorcycle Speed Trials"、そして"Mike Cook's Land Speed Shoot out"、最後に"World Finals"というのが今年のレーススケジュールでした。

実際当方がボンネビルを訪れた際は天気が快晴の日が多く、塩は固く締まった状態が多かったのですが、しかしながら日によっては2本あるコースのうち一方が極端に塩の状況が悪かったり、また当方が走っていたインターナショナル・ロングコースでもコース途中でフロントサスのプリロードを柔らかくセッティングし直さなければならない程バンピーな場所がありました。

これまで7年走ってきて、過去に遡るほど塩の状態は良かったという記憶があります。また、塩が良い年ならコース上は何処であれ概ね良い状態であるというのが当方のイメージでしたが、今年のようにあれだけ晴れていたにも関わらず、塩が緩い場所が多かったのを見たのはこれまでで初めてじゃないかと思います。

これは何を意味するかと言えば、エルニーニョなどの気候変動が関与しているという事もあるかと思いますが、ソルトフラッツの地中にはまわりの山脈から流れ着いた雨水が地下水となって絶えず溜まってしまっており、オーバーフローしているのではないかと思います。もちろん地表のレベル、高低差も違うかもしれませんから一概に地下水だけが理由ではないとは思いますが。

しかし、多くのレーサーがレコードを記録した日は、その日1日に集中しており、これは前日の降雨の有無、そして風、そして気温などが複雑に関係しているとは思うのですが、良い日と悪い日で極端に差が出ています。これはマシンのコンディションやセッティング云々というものだけではなく、明らかに路面状況によるものが大きいと当方は推測します。

実際、"Motorcycle Speed Trials"の後で行われた"Mike Cook's"ではトライアンフ・ロケットが緩い路面に足を捕られて転倒していますが、同じCook'sを走ったオハイオ大学のEVストリームライナーはレコードを更新していますし、前記したホンダさんのストリームライナーも記録を出しています。
2輪と4輪のストリームライナーでは、2輪に比べ車体が安定する4輪の方に分がある、とは思いますが、やはり走った時の塩の状況が大きく結果にも現れているのではないかと思います。

ボンネビルの最も難しいところは如何に自然条件を克服しつつ記録を出すか、という事であるかと思いますが、今後ボンネビルでのレースを続ける上で、日本からの参戦となるとかなり難しい状況は続くと思って頂いて間違いがないかと思います。
というのも日本からの参加の場合は船便で車両を送る事が多い訳で、よほど金銭的に余裕がない限り航空便での輸送は困難だと思います。
その場合、通関の時間を含めると最低でも半月〜1ヶ月前には日本を発送しないといけませんから、現地の状況はあくまで”レースは開催されるだろう”という予想のもと送ります。

しかしながらレースは事前に中止になることは少なく、直前に降った雨でもここ最近のボンネビルは簡単に水没してしまうような状況です。去年の当方らの”Mike Cook's”がそうであり、今回の"World Finals"も然りです。

そういった場合でもレース車両の輸送費は当然発生しますし、例えば"Motorcycle Speed Trials"がキャンセルになったから、じゃその後の"Mike Cook's"にでも出場しよう、と思っても記録保持者でなければ簡単には参加できませんし、何よりエントリー費もなかなかどうして高額ですから簡単ではありません。まぁ少なくとも当方個人のレースでは"Mike Cook's"
のエントリー費の捻出はかなり難しいと思います。

当方はずっと以前から「ボンネビルのレースはそのうち無くなってしまうかもよ」とまわりに話していましたが、実際にそうなりつつあります。
ずっと、一年中水に没っする事は無いと思いますが、コースは何処までも最高のコンディション!という状況はなかなか難しくなりつつあると思います。

それでもやっぱり走りたいから、その路面に少しでもマッチするような車両を作り込んでいくしか方法は無いと思いますし、たとえ輸送費の何十万円かが水の泡と消えてしまっても、レースの為に準備した時間やお金も、笑って仕方ないねー、なんて言える程お金を稼いでおくこと位でしょうか。。

"SAVE THE SALT"のプロジェクトも掲げられておりますし、実際州レベルでの地質調査も行われてます。
たった一度のレースなら”その場限り”でも良いのかもしれませんが、大袈裟ではなく、少なくとも当方はボンネビルが無くなってしまうと生き甲斐すらなくし兼ねないところまで来ています。

今日モビテックさんのスタッフさんらとも少し話しましたが、これからも出来るだけ、どんなスタンスであれずっとボンネビルでのレースに関わっていたいし、走れるチャンスがある限り走っていたいというのが本音です。
本当に馬鹿じゃ無いかと言われるのも結構、その為に働いているというのもその通り。レースに出ないのなら働く意味さえ無い、と感じます。

来年のボンネビルがどうなるのか想像も出来ませんが、”もし”仮にレースが開催されるのなら、という50%の可能性に賭け、また準備を整えるしか今はなすすべがありません。

お金を用意し、スタッフを集め、車両を造り上げる。
あとは天に祈る位しかできる事はありませんね。
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