2015.04.03 Fri
2台のTC88トランスミッションO/H。










T/Mメインドライブギアまで組みました。注文し忘れたオイルシールやガスケットがあった為FXDXはとりあえずここまで。

続いてTC-FXRに搭載する中古のTC88 FLH用の5速T/Mを作業します。


このメインシャフトのベアリングレースが鬼のように硬くて参りました。汗だくになりながら格闘する事30分。




とりあえず全バラまで。こちらのケースにはJIMSの6速を組むのでほとんどの内部パーツが不要になります。


中古T/Mですのでオイルパンも割って内部をチェックします。その後ケースを徹底的に洗浄。

特に問題になるような部分も無く、スラッジも皆無。程度は良好です。

由一のトラブルと言えばエンジンオイルのドレンボルトが斜めに入って傷んでいました。タップを立て直す程度で大丈夫でしたので再タップ。

因みに、FAGのT/Mメインシャフトベアリングは初期はカナダ製。見てお分かりのように高負荷が掛かる場所に関わらず、ベアリングレースがなんとプラスチック製です。これは1999~2000年頃の初期ツインカム車両全般に使われておりましたが、壊れる事が多いので右側の金属レースの対策品に変わりました。ゴリゴリに傷んでいても全く気付かずに走行出来てしまう為、壊れたまま走っている初期ツインカム車両も多いです。
1次ドライブを全て外し、2次ドライブベルトも外してFドライブプーリー単体にしないとその症状が確認出来ない為、とても厄介です。
同様の構造、材質だったTC88初期のティムケンベアリング・クランクケースのピニオンサイドのベアリングもやはり同じように壊れるので対策品に変わっていますが、強度的な理由からか、ケース自体の構造が変わっており現在では使われておりません。
外観からは全く同じように見えるTC88エンジンでも、年式により内部構造が変わっています。FXRにH-D純正エンジンをコンバートする際は、構造故のトラブルを回避するべく、最も熟成された年式のエンジンを使うように心がけています。


このタイミングでドライブギアを組んでおきます。ケースの"座り"が良いので作業がし易い為です。

これでどちらのT/Mも、あとはT/Mギアアッセンブリをケースに放り込むばかり。トラップドアのガスケット待ちです。
| Engine Maintenance | 19:14 | comments:0 | trackbacks(-) | TOP↑