2015.01.27 Tue
'97y T-man 103cu" FLSTF 分解。
そんな訳で、まずは店内の作業車両を入れ替えです。

当店では最大で10~11台の車両をお預かりする事が出来るのですがここ最近は常時MAXです。お預かりした車両を埃の舞う軒先に置く、という事は絶対にしたくないので、作業に関係のない車両を昼間表に駐車しなければならない台数をお預かりする事はまずありません。当然、お客様の車両を雨で濡らすなんて事も8年間で一度もありません。

作業開始です。

ピストンはSEのハイコンプに交換する為外します。ピストンはSTD、シリンダー共に状態は良好。


カムも交換するのでサポートプレートASSYやタペットも外します。




T-manの110-CVOヘッドに合わせたカムに交換する為ケースを加工します。カムのリフトが高いので逃がし加工を行うのですが、以前にもT-manカムで苦労した為ジッパーズ製のカムリリーフツールを購入してありました。

TC88/TC96純正ケースではインナーカムベアリング下にあるカムの逃がしがアマいです。SE120RやS&S、JIMSといったケースでは最初からタペットホール下まで大きく逃げ加工が施されています。

ケースをアッセンブリしたまま削る為、入念にマスキングを施します。最も骨の折れる作業ですが、小さな削りカスひとつでもクランクケース側に入るとマズイのでここは徹底的に行います。マスキング方法は、、、企業秘密です。笑

削り終えたらカム室内部を丁寧にクリーニング。カムをセットしクルクルと回してみて何処にも干渉が無ければOKです。

今回使うカムリフトだと逃がし加工はこの程度。タペットホール下までは刃物が届かないレベルです。リリーフツールは完璧なシゴトが出来て最高!でした。

続いてピストン-シリンダークリアランス計測です。このピストンは1サイズオーバーしか無いので敢えてスタンダードサイズをチョイス。

103ボアアップ後、距離を走っているのでやっぱり駄目駄目。当然と言えば当然。

で、予め用意しておいたTC88新車外しのシリンダーをダミーヘッドボーリングして使います。

ショベルFXBに使うオーバーサイズピストンも到着した為、4台分のシリンダーとピストンを内燃機屋さんに持ち込む用意を済ませておきます。今週一杯は忙しいとの事でしたので、来週取り掛かって頂きます。

交換するパーツを用意。カムは事情があってギアドライブからチェーンドライブに戻し油圧テンショナーにします。

あると思っていたインナーカムチェーンとアウターの油圧テンショナーが欠品。明日ディーラーさんに注文です。

まだまだ使えますが、外してしまったS&S570Gカムとギアドライブユニット。程度良好の中古品、どなたか要りませんか?TC96なら使えます。


SE、FUELING、T-manそれぞれのオイルポンプです。個々にローター歯数や厚みが異なり、意図としている事の違いが垣間見れてとても面白いです。なんでも良いから強化品を付けるのではなく、目的によって使い分けしたいもの。ショップ側としては違いを明確にお客様に説明出来なければならないと思います。

続きます。

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