2014.12.06 Sat
'07y FLHX カム交換作業。

2時間で上の状態まで補器類を含め取り外しました。お客さんに差し入れを頂いたので皆でとりあえず一服(笑)。ZARAMEのドーナツです。ご馳走様でした。

で、13時から作業再開。

ピニオンシャフトは黒く帯状の跡が入っていますが、爪が引っ掛かるような傷はありません。中古で購入された車両ですので以前オイル管理が悪かったかオイルの質が悪かったのかもしれません。シャフトは振りもなく良好です。

インナーカムベアリングは当然交換します。2007年モデルですので初期のカムベアリングです。

右側が旧タイプ、左側が現行のベアリングです。


カム室洗浄。問題ありません。

油圧式のカムチェーンテンショナーはアウター側が荒れていました。インナーはまだまだ使えるレベルでしたのでアウターのみ新品に交換します。



パーツ洗浄。今日は本当に寒い日だったので手が悴んで辛かったです。

カムのハイトをざっくり計測。ストックに比べ1.5mm程高いです。カムは当店イチオシのT-MAN。アンドリュースやS&Sとは異なるプロフィールでリリースされており、ちょっと他には無い感じが気に入っています。


オイルがカムサポートプレートを十分通るまでオイルポンプをセンタリングします。完全洗浄を行っておりますので各部にアッセンブリルーブをこれでもかという位塗っています。

新品のカムチェーンテンショナー。在庫で持っていました。シューのみの販売は無い為、ユニット毎交換。1個7,800円也。

カム完成。

カムカバー、タペットカバー、ロッカーカバーにはステンレスボルトを奢ります。こちらはARPのカム+タペットボルトキット。ロッカーカバーはお馴染ダイヤモンドE/Gを使用。どちらも"レースプルーフ"ですので最強です。


プッシュロッドはアジャスタブルになります。今回S&SとSEを用意しましたが、オーナーさんのリクエストでSEのクイックリーキットをチョイス。専用プッシュロッドカバーまでがキット化されています。
クイックリータイプの中では何処のメーカーよりも太くて、アジャスト部分も強固でしっかりしています。イロイロなメーカーのアジャスタブルを使ってみましたが、最も信頼できるプッシュロッドはやはりSEで、レースで使っても全く問題無し。


別の車両のオーナーさんがエンジンパーツを引取りに来てくれたので現在の進行状況と、これまでの問題点を小一時間あまりご説明させて頂きました。エンジン仕事は組んでしまえば見えない部分ですが、なるべく実際に見て頂いて、理解して頂いた上で作業を進めたいのでご近所であれば出来る限り足を運んで頂けると助かります。遠方の方にはなるべく多くの写真を撮影しブログにアップしています。
で、プッシュロッドのアジャスト。こればかりは急いでも仕方無いので、少しアジャストしては時間をおき、待ち時間で補器類を組みます。

1時間ほどで大まかなアジャストが完了しました。気持ち緩めに取るのが当方の好みです。タペットに油圧を少しかけて少し浮き気味な状態でベストとなるよう調整します。感覚的なものですので文章で説明するのは難しいです。

完成。クランキングして問題無い為今回は火を入れました。明日納車ですので一晩ゆっくり、という余裕がありません。

エンジンスタートさせるとエンジンフィールがかなり変化している事に直ぐ気が付きました。サンダーマックスは逐一調整し続けていますし、ほんの少しですがラフな感じのアイドルになり、パワーが出ている感じが伝わります。プッシュロッドアジャストも今のところOKです。
一度ヒートサイクルを行ったので、これで一晩おいて明日微調整とサンダーマックスのリセッティングを行います。

途中休憩2時間を除いて、実質8時間の作業でした。お疲れ様でした。

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