2014.11.12 Wed
'81y FXE クイック作業。
クラッチがとんでもなく重いし1速でのスタート時にクラッチが滑っているような挙動が出る、という事。
まずは試乗前にクラッチをアジャストしてみます。クラッチハブのショルダーナットがかなり締め込んであり、これでは重い筈です。調整で直ぐに軽くなりましたが、何故締め込んであったかはこの後判明します。

テスト走行。1速のクラッチミート時、最初滑って、突然繋がります。これはとても危険です。よく乗っていたと思いますねぇ。この時点でクラッチプレートも兎も角、レリーズベアリングの粉砕もあり得るかなぁなんて思っていました。


早速クラッチを分解。フリクションプレートがかなり減っています。サービスリミットはとっくに超えています。

3フィンガーのスタッドも段差アリ、とはいえ年式相応。曲がりはありませんでした。

SSTを使ってハブ毎クラッチシェルを外します。強烈に硬く締っている車両も多いのですが、無理すること無く上手く外れました。

試しにクラッチプッシュロッドを引っ張ってみると、スポッと抜けてしまいました。案の定スローアウトベアリングが壊れてしまっているようです。どうりでタッチが悪かった訳ですね。

結局、クラッチプレートが減っているにも関わらず、どんどんアジャストを締め込んでしまい、スローアウトBBに負担が掛かって粉砕(もしくはCクリップ脱落)、当然クラッチは滑り易くなるのでスプリングのテンションをほぼ一杯まで締め込んでしまいクラッチ操作は激烈に重い、といった感じですね。
まぁ輸入新規の"現状渡し"という事ですので仕方ないと言えば仕方ない訳ですが、これで整備済みなら”詐欺”ですね。

純正クラッチのまま安く修理する事をご提案させて頂きましたが、クラッチフィールを良くして軽くしたいという事で、お馴染みのプロクラッチ+TPPをリクエスト頂きました。幸い国内に在庫がありましたので、届き次第交換したいと思います。
なお、当然キッカーカバー側も外してスローアウトBBの交換が必要になりますが、生憎在庫が無し。こちらも明日手配させて頂きます。

オーナーさんにお返しする純正ハブアッセンブリ。お役目ご苦労様でした。


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