FC2ブログ

MARUMASU Motorcycle Lounge

2006 - 2023 Specializes in Harley-Davidson / Japanese Classics Maintenance & Speed Pro Shop " The Spirit of Bonneville Salt Flats" Land Speed Racing. / 2010/2011 FIM World Speed Record : 2011/2014 AMA National Champion : 2017 Fastest EV Motorcycle in Colorado Mile Race.

PREV | PAGE-SELECT | NEXT

≫ EDIT

'91y S&S 93cu" FXRS プリモベルトドライブ組み付け。

今日で10月も終わりです。

R0047692a.jpg


さて、本日プリモのベルトドライブキットが届きましたので、こちらのFXRSを進めます。
まずは強化セルに交換。これまで使っていたスターターボタンは移設します。スターターリレーが万が一壊れても、ダイレクトスターターを取り付けておけば再スタートが可能ですので保険の意味合いもあって多くの車両に装着しています。

R0047693a.jpg

R0047694a.jpg

乾式クラッチに交換する為、インナープライマリーベアリングはシールドタイプの強化BBにしています。しかし、プリモのキットだとオイルシールは付属しておりません。無くても特に問題は無いからなのですが、ダストシール代わりにする為にもBAKERの強化BB用オイルシールを取り付けておきます。これでチェーンが巻き込んだ埃もシャットアウト出来ます。

R0047695a.jpg

インナープライマリー装着。スターターのジャックシャフト取付ボルトはネジピッチが純正と異なる為、専用品に交換しています。

R0047696a.jpg

プリモのドライブをまずは仮組みしてみます。この時点で干渉する部分が無いかどうか、念入りにチェックします。FXRへのインナーベルトドライブ取り付けは沢山行っておりますが、個々の車両でクリアランスが異なる為、必ずチェックしています。

R0047697a.jpg

R0047698a.jpg

不具合発覚。ドライブキットをそのままストレートに組むとフロントエンジンスプロケット取付面よりもクランクシャフトが僅かに飛び出てしまいます。これは何を意味するかというと、エンジンスプロケットナットを一杯まで締め込んでも、エンジンスプロケットにはテンションがほとんど掛からず、クランクシャフトのスプラインだけでエンジンからのトルクを支える事となり、エンジンスプロケットとクランクシャフト双方のスプラインが削れて、最後はカラ回りし動けなくなります。

R0047699a.jpg

この場合エンジンスプロケットの後ろ側、つまりオルタネーター外側にシムを入れがちですが、それでは駄目です。オルタネーター内部にあるシムの厚みを調整し、オルタネーターを若干外側にくるようオフセットさせます。こうすればオルタネーターとフロントエンジンスプロケットは全面がベッタリと接する事となる為、クランクシャフトへの負荷もより軽減されます。

R0047700a.jpg

当然キットにシムは付属していません。日頃からイロイロなサイズのシムを用意していないと駄目ですね。"車種専用キット"といえどその車両に合うよう調整して装着しなければ、装着直後は良くても、しばらくすると必ずトラブルが起こります。こんな事は極々当たり前の事ですが、それが出来てない車両の如何に多い事か、、、お金を払ってるんだからしっかりやってくれてるだろう、とお客さんは信じていますから、プロならその期待に答えなければいけません。こうした地味~な部分の調整がノントラブルで長く乗れるかどうかを決めるんだと思います、

R0047701a.jpg

この位置関係で◎。

R0047702a.jpg

組み終わりました。

R0047703a.jpg

最後にダイヤフラムスプリングの調整です。必要であればショルダーナット、もしくはクラッチハブスタッド、どちらか調整しなければならない方向に専用のシムスペーサーを入れて、スプリングの高さを規定値に調整します。

R0047704a.jpg

そしてクランキング後エンジン始動。スターターも問題無し。クラッチも軽くてスパスパ切れます。しばらくアイドリングさせてから、もう一度アウタープライマリーを開けてベルトが干渉した"ベルトカス"が無いか確認し、無ければ作業は終了です。

R0047705a.jpg

R0047706a.jpg

R0047707a.jpg

昨日ピックアップしたSE120R FXDBIは明日から作業です。

R0047709a.jpg

エンジンを開ける前に先週の湾岸までのECMデータをバックアップします。回転数やエンジンヘッド温度のログも全てです。各回転数毎に何分間使っていたのか一目瞭然ですね。

R0047710a.jpg

明日から11月、一年経つのも早いです。。

R0047708a.jpg

R0047711a.jpg

関連記事

| FXR | 19:07 | comments:0 | trackbacks(-) | TOP↑

COMMENT















非公開コメント

PREV | PAGE-SELECT | NEXT